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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2017.06.16 22:10
更新日: 2017.06.16 22:19

LMP1の2020年からの新レギュレーション発表。プラグインハイブリッド技術を採用

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ル・マン/WEC | LMP1の2020年からの新レギュレーション発表。プラグインハイブリッド技術を採用

 ル・マン24時間/WEC世界耐久選手権を運営するACOフランス西部自動車クラブは、6月16日にサルト・サーキットで行われたプレスカンファレンスで、2020年からのLMP1ハイブリッドレギュレーションについて発表した。

 現在LMP1のハイブリッド車両については、トヨタTS050ハイブリッドとポルシェ919ハイブリッドの2台のみが参戦しているが、この日11時から行われたプレスカンファレンスでは、トヨタ、ポルシェの両マニュファクチャラーの首脳陣が揃うなか、2020年からのLMP1について発表された。

 大きなポイントは、下記の5点だ。

・市販車に導入される技術の採用
・コストキャップ
・技術の多様性
・パフォーマンスの均衡化
・観客、スポンサー、メディアに向けたトップレベルのパフォーマンスの維持

 これらのポイントへの回答として、プラグインハイブリッドの採用等、さまざまな規定が採用された。主な項目は下記のとおりだ。

・ゼロ・エミッションと急速充電
 市販車の技術のレースへの導入として、プラグインハイブリッドが導入される。車両には、現在給油が行われるように、急速充電が導入される。その結果、毎回ピットストップの後、1kmはすべて電気で走行しなければならなくなる。プレスカンファレンスでは、ポルシェ・カイエン、トヨタ・プリウスPHVといったプラグインハイブリッド車が市販車の技術の例として紹介された。また、カンファレンスでは将来のゼロ・エミッションを目指すという旨も語られている。

・安全性の向上
 ドライバーの安全性を高めるため、ヘルメット周辺、コクピット、足下のスペースの拡大、足下の保護フォームの設置、モノコック、クラッシャブルストラクチャーのクラッシュテスト、ドライバーの視界向上のためのコクピットの改善等が義務づけられる。プレスカンファレンスでは、コクピット全体が今までより大きくなるであろうと語られた。

・ふたつのエネルギー回生システムは、これまで同様8MJまで

・アクティブエアロダイナミクスの採用
 効率アップのため、前後の可動ウイングを採用するほか、コスト削減のために空力の開発を制限する。

・バイオフューエルの受け入れ
 サプライヤーの戦略とのコラボレーションによる、さまざまな種類の燃料の受け入れを行う。

・新しいエネルギーの紹介
 同時に、後年ル・マンにおいて紹介するべく、水素のような新しいエネルギーの調査を続ける。

プレスカンファレンスに出席したトヨタ、ポルシェの首脳陣
プレスカンファレンスに出席したトヨタ、ポルシェの首脳陣


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