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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2017.08.24 20:06
更新日: 2017.08.24 20:12

ブランパンGTアジア富士:日本勢躍進。理由はタイヤへの慣れと準備?

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ル・マン/WEC | ブランパンGTアジア富士:日本勢躍進。理由はタイヤへの慣れと準備?

 8月19〜20日に、富士スピードウェイで行われたブランパンGTシリーズ・アジア第4ラウンド。このレースではレース1でケイ・コッツォリーノ/横溝直輝組CarGuy Racingのランボルギーニ・ウラカンGT3が優勝を飾るなど、第3ラウンドの鈴鹿に比べ、日本勢の健闘が目立つ結果となった。この理由はいったいどんなところにあるのだろうか。

 2017年から、ヨーロッパで多くのエントリーを集めているブランパンGTシリーズのアジア版としてスタートしたこのシリーズは、マレーシア、タイでの2戦を経て、6月24〜25日に鈴鹿サーキットで、そして8月19〜20日に富士で中盤の2戦が開催された。そのなかで鈴鹿では4チームの“日本勢”が登場したほか、富士ではPorsche Team EBIが参加。さらに日本人ドライバーも増えた。

 6月の鈴鹿では、スーパー耐久でも素晴らしい速さをみせ、オートポリス戦で優勝も飾っている永井宏明/佐々木孝太組ARN RACINGのフェラーリ488 GT3がプロ-アマクラスの表彰台を獲得したものの、全体的に日本勢としては苦しい状況にあった。しかし、富士ではCarGuy Racingの優勝をはじめ、星野敏/荒聖治組D’station Racingのポルシェ911 GT3 Rがレース1でプロ-アマクラスの3位表彰台を、永井/佐々木組ARN RACINGのフェラーリがレース2でプロ-アマクラス3位を獲得するなど、日本勢の活躍が目立った。また、予選でも日本勢のグリッドは総じて上がっている。

ブランパンGTシリーズ・アジア第4戦富士のレース1を制し喜ぶCarGuy Racingのケイ・コッツォリーノと横溝直輝

■プロ-アマで速さをみせた2チーム

 この躍進の理由はチームごとに異なるが、いちばんの大きな理由としては、ブランパンGTシリーズ・アジアでワンメイクタイヤとして使用されるピレリへの慣れがあるだろう。とくに鈴鹿から継続参戦だったチームのうち、D’station Racingの荒は「鈴鹿よりもずっといい」と語っていた。

 荒によれば、鈴鹿で得られたピレリのデータをもとに合わせたセットアップを施し、それが功を奏したという。また、レース1では星野が集団の中でみせた奮闘が表彰台に繋がったのは間違いない。ふだん星野はスーパー耐久やポルシェカレラカップ・ジャパンを主戦場としていることもあり、「まわりがどんなドライバーか分からないので、どう戦えばいいかが難しかった」というものの、「交代してからも『星野さんのペースで走るのは大変だな』というくらいだった」と荒も驚くほどのペースだったのだ。

 D’station Racingのレース1の場合は、プロ-アマクラスの表彰台を確実にしていたARN RACINGが、混戦のなかのバトルでタイヤを傷めてしまいピットに戻ってしまったこともあっての表彰台だったが、大いに評価に値する。「表彰台に一緒に乗れたのは本当に嬉しい。あきらめないで走って良かった」と荒は笑顔をみせた。

 また、この富士では「勝ちを狙っている」と佐々木孝太も語っていたARN RACINGのフェラーリは、レース1では前述のとおりタイヤトラブルにより表彰台を逃したものの、レース2で予選4番手からスタート。総合4位、プロ-アマクラス3位を得た。「グリッド位置も良かったので、あわよくば優勝を狙っていました」と永井はレース後語っているが、スプリントでもふたりの速さが活きたかたちだろう。

プロ-アマクラスで嬉しい3位表彰台を獲得した星野敏/荒聖治組D’station Racing
プロ-アマクラスの3位表彰台を獲得した永井宏明/佐々木孝太組
プロ-アマクラスで嬉しい3位表彰台を獲得した星野敏/荒聖治組D’station Racing
28号車フェラーリは惜しくも終盤ピットに向かってしまった。


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