ブランパンGTシリーズ第8戦ブダペストは8月27日、ハンガリーのハンガロリンクで60分間の決勝レースが行われ、ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの5号車アウディR8 LMS(ドリス・バンスール/マルセル・ファスラー組)が1位~3位までが1秒以内に入る接近戦を制した。
シリーズ第8戦、スプリントカップとしては第4戦目となる今大会。金曜のフリープラクティスから速さをみせていた5号車アウディは、土曜の公式予選でポールポジションを獲得。同日に行われた予選レースではポール・トゥ・ウインを決め、決勝レースでの1番手グリッドを確保する。
迎えた決勝、ポールスタートの5号車アウディは、2番手グリッドから首位を狙うGRTグラッサー・レーシング・チームの63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3に1コーナーで並びかけられるが、ファスラーはこれを冷静に抑えトップを堅持。その後、最終コーナー付近でストラッカ・モータースポーツの42号車マクラーレン650S GT3がストップしたためセーフティーカーが導入された。
レース再開後はトップの5号車アウディを先頭に2番手の63号車ランボルギーニ、スタートで3番手に浮上したHTPモータースポーツの84号車メルセデスAMG GT3、チームWRTの3号車アウディR8 LMSが数珠つなぎとなっていく。
各車が1秒未満の間隔で連なるなか、2番手につける63号車ランボルギーニはレース中盤のピットウインドウオープンと同時にピットレーンへ飛び込み、アンダーカットを行う。しかし、同じタイミングでピットに戻った3号車アウディの作業が抜群に早く、63号車ランボルギーニはライバルに先行を許してしまう。
スタートから28分、トップの5号車アウディと3番手の84号車メルセデスが同時にピットイン。5号車アウディが素早い作業でトップを守った一方、84号車メルセデスは作業が遅れ7番手まで後退する。
レース後半戦は首位の5号車アウディ以下、3号車アウディ、63号車ランボルギーニ、チームWRTの17号車アウディがトップ集団を形成。
上位4台はそれぞれテール・トゥ・ノーズの状態で攻防を続けるが、コーナーが連続するハンガロリンクでは各車ともオーバーテイクの決め手に欠いた。結局、レースは最後まで状況が変わらぬままチェッカーを迎え、5号車アウディが予選レースに続く2戦連続のポール・トゥ・ウイン。
0.570秒差の2位に3号車アウディ(ピーター・ショートースト/ジェイク・デニス組)、63号車ランボルギーニ(クリスチャン・エンゲルハート/ミルコ・ボルトロッティ組)はトップと0.894秒差の3位となった。