9月2日、WEC世界耐久選手権第5戦メキシコの公式予選が行われ、2台のトヨタTS050ハイブリッドで参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、7号車トヨタが2台のポルシェに次ぐ3番手、8号車トヨタは4番手となった。
セッション中に雨が降り出すことが予想されたため予定より5分繰り上げて開始されたLMPクラスの公式予選。実際にセッション終盤には細かい雨粒が落ちてきたものの、大きな影響は出ずLMP1とLMP2、各クラスのマシンによる激しいスターティンググリッド争いが展開された。
ピットレーン出口のシグナルがグリーンになるとともにコースインしたポルシェの2台とは対象的に、少し時間を置いてからピットを後にした7号車トヨタと8号車トヨタ。そんな2台のうち、まずアタックを開始したのは中嶋一貴の駆る8号車トヨタだった。
一貴はセクター1で最速タイムをマークしたが、続く第2セクターでわずかにミスをしてタイムを失ってしまう。翌周、再度アタックを行なうものの、最初のアタックラップの影響でタイヤパフォーマンスが低下しており、ライバルたちのタイムに及ばない。
一貴から交代したセバスチャン・ブエミは、一貴の使ったタイヤとは種類の異なるコンパウンドのタイヤを履いてアタックに出て行くが、こちらも路面にマッチせず。僚友の7号車トヨタを含む3台のLMP1マシンが1分24秒台のタイムを出すなか、8号車トヨタは1分25秒を切ることができなかった。
「他のLMP1カー3台は同じ仕様のタイヤを装着していたけれど、僕たちはちょっと違うものを試していた。ただ、予選アタック時のコンディションには合わなかった」とブエミ。
また、一貴も「予選は残念な結果になってしまいました」と落胆のコメント。
「最初のアタックでミスをしてしまい、また、タイヤもベストな状態でのアタックができませんでした。決勝レースについては、天候がどうなるのかを見極める必要がありますが、全力を尽くして、タイトル争いのために1点でも多くのポイントを獲得すべく戦います」と意気込みを語った。