WEC世界耐久選手権第5戦は、9月3日に6時間の決勝レースが行われ、澤圭太を擁するクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTEはクラス5位完走を果たした。
2017年シーズン、参戦初年度のクリアウォーター・レーシングはシーズン前半4戦を終えて表彰台2回、優勝1回を挙げる好成績を残したほか、ル・マン24時間耐久レースを含む全ラウンドで完走。ドライバーズランキングでは澤/ウェン-サン・モク/マット・グリフィンがトップと同点の2番手、チームランキングではクラス首位に立っている。
そんななかで迎えた第5戦メキシコは、第4戦ニュルブルクリンクから約1カ月半ぶりとなるレース。サマーブレイク開けのシリーズ後半戦のオープニングイベントだ。
戦いの舞台となるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスは日本との時差が14時間あり、また、標高2000mを超える高地に位置するため、澤は通常よりも1日早く現地に入り身体を慣らしていく。
金曜のフリープラクティスを順調に終えたチームと澤は翌日の公式予選に臨み、クラス4番手グリッドを確保する。迎えた決勝では、レース後半に雨が降ることを見越してジェントルマンドライバーのモクをスタートドライバーに抜擢。雨が降りだせば澤とグリフィンが上位を狙う作戦を採った。
スタート後順調に周回を重ねるモクだったが、スティント中盤に1コーナーでLM-GTEプロクラスの92号車ポルシェと接触。相手をスピンさせてしまったため、レースコントロールからドライブスルーペナルティの提示を受けてしまう。
さらに、このペナルティの消化時にピットレーンの制限速度を超えてしまい、ふたたびドライブスルーペナルティを受けることに。61号車フェラーリはこの時点でクラストップから2周遅れとなってしまった。
クラス最後尾にポジションを落としたは61号車フェラーリはモクの最低運転時間の消化後、澤、グリフィンの順にバトンをつなぎ、レース残り1時間30分となったところで再度澤に交代していく。