WEC世界耐久選手権第9戦バーレーンは11月18日、6時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/アンソニー・デビッドソン)が総合優勝を飾った。7号車トヨタ(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)は他クラスマシンとの接触により4位となった。
19日に行われるWECルーキーテストに参加することが発表されたフェルナンド・アロンソも見守るなかで迎えた決勝レースは、日没間近の17時00分にシグナルグリーン。4台のLMP1カーを先頭に隊列がタイトな1コーナーに飛び込んでいった。
2番手、4番手の各グリッドからスタートした2台のトヨタTS050は好スタートを決めた2号車ポルシェ919ハイブリッドに一度は順位を奪われ、ライバルにワン・ツーを許すものの、スタートから15分後にこれを抜き返す。
さらに、15分後の30分過ぎには8号車トヨタを駆るブエミがトップを走る1号車ポルシェを捉えて首位に浮上。続けて7号車トヨタのコンウェイもライバルをパスしてトヨタがワン・ツー体制を築いていった。
1回目のピットストップではミディアムコンパウンドのタイヤを装着する8号車トヨタがブエミのまま2スティント目へ。一方、ソフトタイヤを使用する7号車はコンウェイからロペスにドライバーを交代し、同時にタイヤ交換を行なってコースに戻る。
その後、タイヤストラテジーの差でピットインごとに順位を入れ替えながらポルシェ勢を徐々に引き離していったトヨタだったが、レース折り返し直前、可夢偉がドライブする7号車トヨタが2コーナーでLM-GTEプロクラスのマシンと接触。マシン右サイドにダメージを受けピットで修復作業を余儀なくされてしまった。
7号車トヨタは2周遅れでコースに復帰したものの、アクシデントによりマシンバランスが悪化したことでペースが上がらず。そのまま総合4位でフィニッシュしている。
「GTクラス車両と接触してしまったのは残念です」と語るのはアクシデントに見舞われた可夢偉。
「僕自身、GT車両を完全に追い抜いたと判断したのですが、接触によるドライブスルーペナルティを科されてしまったことは、こちらに非があったということです」
「ポルシェGTチームにはレース後に謝罪させて頂きました。レース中は常に接触を避けるように注意しているのですが、そこまで良いレースが戦えていただけに残念です。できれば良い結果でシーズンを締め括りたかったです」と悔しい結果となった最終戦を振り返った。