WEC世界耐久選手権は5月5日にベルギーのスパ・フランコルシャンで行われる2018/19年“スーパーシーズン”開幕戦スパ6時間レースの暫定エントリーリストを発表した。
今年2月にフランス・パリで発表されたWECのフルシーズンエントリーリストにはLMP1、LMP2、LM-GTEプロ/アマの4クラスから合計36台が名を連ねていたが、今回発表された第1戦の暫定リストでは、ここにロシアのLMP2チーム、Gドライブ・レーシングが加わり、合計37台となっている。
Gドライブは昨シーズン導入したオレカのLMP2マシン、オレカ07・ギブソンとダンロップタイヤの組み合わせを継続。ドライバーにはチームを率いるロマン・フシノフと、元F1ドライバーで現在はフォーミュラEなどで活躍中のジャン-エリック・ベルニュが決定しているものの、3人目についてはTBA(後日発表)となっている。
このほかにシーズンエントリーでは未発表となっていたLMP2クラス数チームのドライバーが明らかになっており、元F1ドライバーのパストール・マルドナの加入が伝えられたドラゴンスピードの3人目に、チーム・アグリで2015/16フォーミュラEを戦ったナタナエル・ベルトンが決定。
また、昨年のル・マン24時間でLMP2クラスワン・ツーを達成したジャッキー・チェン・DCレーシングは、37号車オレカ07のラインアップをジャズマン・ジャファー/ウェイロン・タン/アフィック・ヤジド組のマレーシア人トリオとした。僚友38号車オレカの登録ドライバーとなっているホー-ピン・タンのチームメイトにはフランス人のガブリエル・オーブリーを迎えているが、3人目はTBAだ。
全10台が参戦する最高峰クラスのLMP1でも若干名のドライバーが号車変更、ならびに追加発表された。既報のとおり10号車BR1を走らせるドラゴンスピードは、ランガー・バン・デル・ザンデがIMSAシリーズとの日程重複のために欠場となることから、ピエトロ・フィティパルディが起用される。
同じくBR1を使用するSMPレーシングでは、17号車の登録ドライバーとなっていたビタリー・ペトロフが11号車に移りミカエル・アレシンとマシンをシェアする。一方、17号車はトヨタを離脱したステファン・サラザンのほか、エゴール・オルドゼフ、マテボス・イサキャーンの3名が名を連ねた。
LM-GTEプロクラスでは、フォード・チップ・ガナッシ・チームUK、新車BMW M8 GTEを用いてWECに初参戦するBMWチームMTEK、新型アストンマーチン・バンテージGTEを投入するアストンマーチン・レーシングの都合3チーム、計6台が第3ドライバーが起用される。いずれもスパ6時間をル・マンの前哨戦と捉えた布陣といえるだろう。
LM-GTEアマクラスは、ポルシェ911 RSRを使用するデンプシー-プロトン・レーシングのラインアップが一部変更され、88号車ポルシェに登録されていたマット・キャンベルがクリスチャン・リードとともに77号車ポルシェをドライブする。その77号車での登録となっていたマッテオ・カイローリは88号車ポルシェにスイッチされ、カレド・アル-クバイシ、ジョジョ・ローダとマシンをシェアする予定だ。