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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2018.08.17 15:27
更新日: 2018.08.17 15:31

ル・マン24時間勝利は「F1チャンピオンとは比較できない喜びだった」とアロンソ

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ル・マン/WEC | ル・マン24時間勝利は「F1チャンピオンとは比較できない喜びだった」とアロンソ

 フェルナンド・アロンソはマクラーレンからF1に参戦する傍ら、TOYOTA GAZOO Racingから2018/19年のWEC世界耐久選手権“スーパーシーズン”に中嶋一貴、セバスチャン・ブエミとともに参戦。6月に開催されたル・マン24時間レースでは参戦初年度ながら見事優勝を飾り、アロンソが目指すトリプルクラウン達成に向け一歩前進した。

 そんなアロンソがWEC第3戦の舞台となるイギリス・シルバーストンに登場。取材に応じ、ル・マンウイナーとしての心境を語った。

 ル・マン24時間レースでの勝利は「いろいろな意味があった」とアロンソ。

「幸福感を味わったし、チームや、ル・マン前に取り組んできたことを誇りに思った。ル・マン24時間のような象徴的なレースで勝利したいと思っていたからね。だから、このプロジェクトに加わったしスーパーシーズンへの参戦を決めた。僕の人生にとって特別な勝利になった」

「ル・マンが終わった後、24時間レースを勝つにはどれだけの運が必要なのか感じたよ。接触を避けて、トラブルが発生しないように戦わなくてはいけないからだ。いろいろな要素が重ならないとル・マンでは勝てないんだ。(ル・マン)デビュー戦で勝てたことを心から誇りに感じているよ」

「今後、もう一度勝てるかは分からないから、すでに1勝を挙げたことは特別だし、勝利の余韻を味わっている。F1のシリーズチャンピオン獲得とは比較できない喜びだった」

 また、アロンソはF1、ル・マン24時間に加え、2017年に参戦したインディ500、それぞれの雰囲気を尋ねられると、「現場の空気感や雰囲気に大きな違いはない」とし、以下のように続ける。

「外から見ると大きく違うように思うかもしれないけど、ドライバーの立場からは、(レース前に)ミーティングに出席し、ピットストップのトレーニングや前回のレースからステアリングの(ボタン配置などを)調整したりして準備を整える点は変わらない」

「だから、どのレースも大きな違いは感じないんだ。もちろん、どのレースも楽しんで戦っているけどね」

 3人のドライバーで戦うル・マンと、ひとりきりで戦うF1の違いについても語った。

「どちらも面白さがあるよね。比較することはできないよ。F1はマシンの性能やエンジニアのスキル、マシンを完璧な状態に仕上げなくてはいけない。一方、ル・マンは完璧ではなく、平均的に速いポイントを探る必要がある。3人の妥協点をね」

「ル・マンでは4スティントを走りきって、マシンを飛び降りたあとはチームメイトを信じるだけだ。僕はシャワーを浴びてリラックスしていた」

「チームはアラゴンなどでのテストでマシン熟成を続けてきたし、チームメイトのカズキ(中嶋一貴)やセバスチャン(・ブエミ)は百戦錬磨のドライバーだ。だから全幅の信頼を置いていた。自分以外の誰かの走りを信じるというのは耐久レースならではのものだと思う」

「チームのメカニックたちも完璧な準備を整えていて、2台のマシンには24時間を通して一切の問題が起きなかったし、チームも信頼していた」

 8月14日に事実上の“F1引退”を宣言したアロンソ。まずはWEC“スーパーシーズン”でシリーズチャンピオンを獲得することに集中するとしながらも、インディ参戦も噂されており、その去就に注目が集まっている。

アロンソが全幅の信頼をおいていたという中嶋一貴とセバスチャン・ブエミ


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