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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2018.12.06 12:07
更新日: 2018.12.06 16:52

WEC:2020/21年導入の“ハイパーカー”技術規定を発表。量産パワートレインの搭載が必須に

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ル・マン/WEC | WEC:2020/21年導入の“ハイパーカー”技術規定を発表。量産パワートレインの搭載が必須に

 12月5日、FIA国際自動車連盟はWEC世界耐久選手権の2020/2021年シーズンから導入されるテクニカルレギュレーションを発表した。この中で現行のLMP1に代わりシリーズ最高峰クラスに掲げられる“ハイパーカー規定”の詳細が明らかにされている。

 2018年6月のル・マン24時間レースでその構想が明らかにされた“ハイパーカー規定”は、市販車ルックのマシンを使用するとともに参戦コストを抑え、より多くのマニュファクチャラーをWECならびにル・マンに呼び込むことを狙った新規定だ。

 今回発表された新レギュレーションに記載されたマシン寸法の最大値は全長5000mm、全幅2000mm、全高1150mm、ホイールベース3150mmといずれも現行のLMP1規定と比べて上限値が拡大された。また、最低重量も現行の980kgから1040kgに変更されている。

 ガソリンエンジンとMGU-K(運動エネルギー回生システム)からなるパワートレインは量産ベースであることが必須に。同時にメーカーは参戦初年度のシーズン終了時までにエンジンとハイブリッドシステムを最低25基生産しなければならないとされた。

 さらに、規定ではこれらパワートレインを搭載した同一シリーズ生産車を翌年度末までに100台製造する必要があるとされている。

 シリーズが規定するパワートレインの最大出力は720kW(約950馬力)となっており、エンジンで520kW、車両フロントへの搭載が義務付けられるMGU-Kから200kWを得る仕組みだ。エンジンは自然吸気とターボの両方が許可され、排気量にも制限がない。それぞれの構成物の最低重量はエンジンが180kg、MGU-Kは50kg、バッテリー(ES)が70kgとなっている。

 以上の規定を満たすパワートレインの製造者は、カスタマーに対してシステムを供給することが許されるが、コスト削減を図るFIAはこれにコストキャップを導入。1基あたりの価格を300万ユーロ(約3億8000万円)とした上で、メーカーが承認を得ずに供給できるのは2チームまでとしている。

■LMP1では禁止されている可動空力パーツを解禁

FIAが公開したアストンマーチンのハイパーカーイメージ
FIAが公開したアストンマーチンのハイパーカーイメージ

この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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