1月24日に開幕した2019年ロレックス・デイトナ24時間レースに初挑戦している小林可夢偉は、同レースでもっとも重要なのはトラフィックマネジメントだと語った。
TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWEC世界耐久選手権を戦う可夢偉は今週末、トヨタで共闘するフェルナンド・アロンソとともにIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの強豪チーム、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)からシリーズ開幕戦デイトナ24時間に挑む。
ランガー・バン・デル・ザンデ、ジョーダン・テイラー、アロンソという3人のチームメイトと10号車キャデラックDPi-V.Rをシェアする可夢偉。1月上旬に行われた公式テストでは、初日2回目のセッションでいきなりトップタイムをマークするなど対応力の高さをみせ、「(デイトナのコースは)覚えるのが簡単」と語ったが、レースになれば「また違った難しさがあると思う」としている。
「(初めての)DPiカーでデイトナを走った感じは予想していたよりもずっと良かったです」と可夢偉。
「デイトナのサーキットはあまりコーナー数がないので、覚えるのはそれほど難しくありません。しかし、この24時間レースを戦う上では“トラフィックをどのように処理していくか”をもっと学ばなくてはならない。これが僕がもっとも必要なことだと思います」
WECでは圧倒的な加速力を誇るハイブリッドマシンをドライブする可夢偉にとって、やはりノンハイブリッドのDPiカーでGTマシンをオーバーテイクするのは勝手が違うようだ。
「やりがいはとてもありますね。速度域もいい感じです」
「GTEカーやGT3カーを追い越すとき、彼らと僕らのスピードに(WECのような)大きな差はありません。それでもドライ路面ならやはりこちらが速い。一方、路面が濡れてしまうと本当に似たようなスピードになってしまいます」
「オーバーテイク自体はそれほど難しいありません。しかし、どのようにレースをマネジメントしていくかを考えたときには、それは別の話だと思います」
また、可夢偉は2018年からトヨタに加わったアロンソの存在が、5.5リッターV8エンジンで駆動するキャデラックDPiに慣れるのを助けたと付け加えた。
可夢偉とアロンソは、このデイトナで初めて同じマシンをシェアしているが、WECのテストでは7号車トヨタTS050ハイブリッドと8号車トヨタのデータを共有しているという。
「すでに知っているかと思いますが、僕たちはお互いをよく知っているので、アロンソのドライビングスタイルや僕のスタイルについて、互いにチームに助言することが可能なんです」
「データ比較などの点では、僕たちふたりが一緒に経験してきたことを基にすれば、とても簡単にそれを実行できると思います」