IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジへのフル参戦を発表し、1月31日~2月3日に開催された2019リキモリ・バサースト12時間に初挑戦したKCMGは、オリバー・ジャービス、アレキサンドレ・インペラトーリ、エドアルド・リベラティ組18号車ニッサンGT-RニスモGT3が総合7位入賞。千代勝正、松田次生、ジョシュ・バードン組35号車GT-Rも総合15位で完走を果たした。
KCMGがオーストラリアを代表するトラックのひとつであるマウント・パノラマ・サーキットに持ち込んだ2台のニッサンGT-RニスモGT3は、それぞれがラップリーダーとなってレースを牽引するなど力強い走りをみせた。
予選でトップ10シュートアウトに進み、決勝を9番手グリッドから迎えることになった18号車GT-R。夜明け前のスタートスティントを任せられたジャービスはスタート直後にひとつ、また、1時間目までにもうひとつ順位を上げて7番手で上位陣ではいち早くピットに戻り、リベラティにバトンをつなでいく。
代わったリベラティもセーフティカー(SC)ランが相次ぐレース展開のなかで、着実に順位を上げ5番手に。レース後半には3人目のインペラトーリがトップに立ち、後続を20秒以上引き離す力走をみせた。
その後、ピットタイミングの関係で5番手となった18号車GT-Rだが、チェッカーまで残り30分となったタイミングで8回目のSCが導入されたことでポディウムフィニッシュのチャンスが訪れる。
迎えたラスト20分でのリスタート直後、インペラトーリは果敢に4番手のマシンの攻略にかかるも2コーナーで汚れたアウト側のラインに乗ってしまったことで失速。反対に7番手に順位を落としてしまう。また、インペラトーリにはリスタート直前、SCカーのランプ消灯後にウェービングを行ったとしてペナルティが提示された。
最終的に、18号車GT-Rは312周目にスタートから12時間後のチェッカーをトップから51秒差の7位で受け、チームのIGTCデビュー戦で入賞を記録している。
「間違いなく僕が経験したなかで、もっとも過酷なレースだった」と語るのは18号車GT-Rのスタート担当したジャービス。
「僕たちは冷房のトラブルに苦しめられたいたんだ。つまり、通常の1スティントを走らせることが不可能だった。この問題がなければ、僕たちは勝利のためによりよい戦略がとれたと確信している」
「なぜなら僕たちは良いペースを示し、チームも戦略、ピットストップは完璧だったからだ」
「だからこそ7位という結果は少し残念だけど、この週末はポジティブな点もたくさん見つけることができた。このような競争力のあるクルマを提供してくれたKCMGとニッサンに感謝しているよ」
また、チームメイトのインペラトーリも順位に満足はできないものの、マシンのポテンシャルに自信を感じている。
「7位でのフィニッシュというのは少し苦々しい気分だけど、決勝の3分の2あたりではトップに立ち、レースをコントロールする速さをみせることができた」
「残念ながらレース終盤は気温の上昇に伴って(勝利よりも)生き残るための戦いとなった。しかし、このような状況下でチームが成し遂げたことを誇りに思うよ。みんなが素晴らしい仕事をしてくれた。だから、次のレースに向けて顔を上げて進むことができるんだ」