ともに手に汗握る優勝争いが繰り広げられたF1モナコGP、インディ500が終わり、2019年シーズンの“世界三大レース”はル・マン24時間を残すのみとなりました。そのル・マンもまもなくテストデーが行われ、6月15~16日の決勝レースに向けて盛り上がりをみせることでしょう。
そんなル・マンに今年もレース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平が潜入。サルト・サーキットから世界一早い(?)現地ブログをお届けします。第1回目となる今回はテストデーへの準備が進むサーキットのいまをお伝えしましょう。
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モータースポーツを愛する日本のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。富士スピードウェイにて24時間レースを控える今週ですが、ここフランスはル・マンでも24時間レースに向け準備が始まっています。
いつもよりちょっと早い『ル・マンブログ』1回目ですが、私的にどうしても伝えたい事柄がいくつかありましたので、一早くお届けしたいと思います。では世界で1番早いル・マン現地情報、いってみましょう。
話はさかのぼり5月上旬、後楽園ホールにてボクシング世界戦を観戦致しました。世界戦を最後に観たのは1994年、有明で勇利アルバチャコフの防衛戦を観て以来。南アフリカ人チャンピオンに日本人が挑む一戦でした。
試合前、両者の国歌が演奏され『君が代』が流れた時、私のなかで後楽園ホールの空気とル・マンへの想いがオーバーラップしました。ル・マンにおいて我々はディフェンディングチャンピオンではありますが、“世界へ挑戦する心”“前進する気持ち”を忘れてはいけない、改めてそう心に刻んだ瞬間でした。
それからというもの、心はル・マンへ一直線です。自宅から横須賀駅に向かう途中のコインパーキングの看板もル・マン24時間に見えて仕方がありません。24時間最大600円という安さです。みなさまどうぞご利用ください。
こちらは本場ル・マン、サルトサーキットの看板です。繰り返しますがこちらは本物です。
いつものようにピット裏を横目にメディアセンターへ向かいます。んが! ここで驚愕の事実が判明します。いつもピットロードへのゲートがあった場所に白いテントが設営されています。もはや通行するスペースはありません。
二階から見下ろすと、奥にはLMP2クラスで22号車と32号車リジェを走らせるユナイテッド・オートスポーツのトランスポーター、白いテント、そして隔壁のような壁。どうやらここが2台分のピットになっているようです。
近づいてみましょう。どうでしょうこの挟まれ感、そして孤立感。もし今年もこのチームにファン・パブロ・モントーヤ様がいたのならコメントを聞いてみたかったです。