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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.06.24 12:17
更新日: 2019.06.24 17:05

ニュル24時間:トヨタ、GRスープラとLCがダブル完走。豊田代表「すべての悔しさが、ずっと私のブレない軸。今日も悔し涙を流した」

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ル・マン/WEC | ニュル24時間:トヨタ、GRスープラとLCがダブル完走。豊田代表「すべての悔しさが、ずっと私のブレない軸。今日も悔し涙を流した」

 6月22~23日、ドイツ・ニュルブルクリンクで行われたADAC・トタル24時間レース=ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したTOYOTA GAZOO Racingは、GRスープラが総合41位/SP8Tクラス3位、レクサスLCが総合54位/SP-PROクラス1位で完走を果たした。

「もっといいクルマづくり」を合言葉に、2019年もニュルブルクリンク24時間に挑戦したTOYOTA GAZOO Racing。チームは今季、土屋武士/蒲生尚弥/松井孝允/中山雄一組56号車レクサスLCに加え、佐々木雅弘/ウヴェ・クリーン/ヘルヴィク・ダーネンス/“モリゾウ”組90号車GRスープラをスポーツカー開発の聖地に送り込んだ。

 1回目は雷雨に見舞われた2度の予選を経て、TGRの2台はレクサスLCが総合35番手から、モリゾウが乗り込むGRスープラは同99番手から24時間レースのスタートを迎える。

 好天に恵まれた決勝は同時に気温も上昇。これによってクルマ、ドライバー双方に厳しいコンディションとなっていく。そのなかでレースは序盤からアクシデントが多発する。TGRの2台はこれに巻き込まれることなく順位を徐々に上げていくが、スタートから8時間が過ぎたころ、レクサスLCからミッションオイルが漏れるトラブルが発生する。

 チームはこの問題に対しトランスミッションの交換を決断する。これによってガレージでの2時間を超える作業を余儀なくされることとなったLCだが、コース復帰後は順調に走行を重ね、総合54位/SP-PROクラス1位でチェッカーを受けた。

「2018年はクルマを止めてしまい、今年は対策してきたなかで、原因は違えど今年も止めることになってしまったことが何より悔しく思います」と語るのは、レクサスLCの関谷利之チーフメカニック。

「レースに向けて7000km走っても出ないような問題が出てしまうのが、このレースの難しさ。ニュルの厳しさというものを今年も思い知らされました」

「ただ、若いメカニックと多くの時間を過ごすなかで、みんなで成長することができたと思います。ありがとうございました」

■最長4時間しか走っていなかったGRスープラが、24時間レースを完走

 一方、レクサスLCをトラブルが襲った同じ時間帯に、GRスープラはグランプリコースの1コーナーで総合首位を走るFIA-GT3車両と接触してしまう。幸い90号車は大事に至らなかったものの、以後の走行に不安を残すこととなった。

 しかし、そんな不安をよそに90号車は過酷なニュルのコースを走り続け、現地時間15時30分にフィニッシュのときを迎えると、総合41位/SP8Tクラス3位で完走を果たした。なお、GRスープラと接触した4号車メルセデスAMG GT3は、当該アクシデントによる車両ダメージを原因にリタイアを余儀なくされている。

 レース後、GRスープラのチーフメカニックを務めた田中英幸氏は次のように語った。

「これまでのレースで最長4時間ほどしか走っていなかったGRスープラが24時間を走り切ることができたのは、ドライバーのチームワークと、多くの方々のサポートのおかげです」

「『やり切ったな』という思いで、最後には涙が出てしまいました。みなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」

2019年ニュルブルクリンク24時間に挑んだTOYOTA GAZOO Racing
2019年ニュルブルクリンク24時間に挑んだTOYOTA GAZOO Racing
ミッションからオイルが漏れるトラブルに見舞われたレクサスLC
56号車レクサスLC
56号車レクサスLC


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