欧州を舞台に全10ラウンドを転戦していくブランパンGTシリーズ内のスプリント選手権『ブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ』の第5戦ハンガリーがハンガロリンクで行われ、9月7日に実施されたレース1でAKKA ASPチームの88号車メルセデスAMG GT3(ラファエル・マルチェッロ/ビンセント・アブリル組)が優勝を飾った。翌8日のレース2も同コンビがポール・トゥ・ウインを決め、週末2連勝を達成してみせた。
前週に開催されたニュルブルクリンク・ラウンドからの連戦となった今大会は、2019年シーズンにおけるスプリントシリーズの最終戦。タイトル争いが大詰めとなるなかで迎えたレース1は上空から雨が落ちるなかでのウエットレースとなった。
そのため、レースはセーフティカー先導での幕開けとなり実質的なスタートは3周目に切られた。隊列の先頭からスタートしたマルチェッロ駆る88号車メルセデスは、危なげない出だしで2番手につけるブラックファルコンの4号車メルセデスAMG GT3や、3番手のGRTグラッサー・レーシング・チームの63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoなど後続との差をラップごとに開いていく。
しかし、レース開始から15分過ぎ、63号車ランボルギーニが4号車メルセデスをターン3で交わして2番手に順位を上げると、ミルコ・ボルトロッティがペースを上げてトップに肉薄していく。
そんな両者はスタートから35分が経過しようかというタイミングで同時にピットへ。88号車はアブリル、63号車はクリスチャン・エンゲルハートに代わって首位争いの後半戦が開始となった。その後方からは約2秒差でマーロ・エンゲルの4号車メルセデスが続く。
そのエンゲルはレース終盤になり路面の水量が減ってくると、ペースを上げて63号車を強襲。右へ左へラインを変えながら攻略を図る。一方、先頭を走る88号車メルセデスはこの2番手争いの間に再びリードを広げ、スタートから60分後のチェッカーフラッグをトップで受けた。約4周に渡って激しいバトルが続いた2番手争いは、ファイナルラップに順位を上げた4号車メルセデスに軍配が上がっている。