WEC世界耐久選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは10月4~6日、富士スピードウェイで開催される2019/2020年第2戦富士6時間レースに、2台のトヨタTS050ハイブリッドを投入し4年連続となる総合優勝を目指す。
2012年にスタートした現行シリーズで8シーズン目を迎えた今季、WEC唯一の日本ラウンドである富士戦が初めてシーズン序盤の第2戦として行われこととなった。
そのWEC富士が母国凱旋レースとなるトヨタは、開幕戦シルバーストンと同様にマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組の7号車と、セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車の2台体制を敷き、昨シーズンから続く連勝を『6』に伸ばすとともに、地元富士での4連覇を狙う。
しかしトヨタには今回、前戦ワン・ツー・フィニッシュを飾ったことで受けるハンディキャップがのしかかる。
これは今シーズンから導入された“サクセス・ハンディキャップ”によるもので、具体的には第1戦シルバーストンでのポール・トゥ・ウインによってランキング1位となった7号車に、1周あたり最大1.4秒のハンデが課せられる。また、ランキング2位につける8号車もラップあたり1秒相当のハンデ受けることが決定済みだ。
TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表の村田久武代表は、このハンディキャップシステムに加え、ライバルのノンハイブリッドLMP1カーに対して車両重量と燃料使用の面でハンデが課されている従来のEoT(イクイバレンス・オブ・テクノロジー=技術の均衡)も重なることから2016年以来、富士では無敗を誇るトヨタTS050ハイブリッドをしても「以前にも増して激しく競いあうレース」になると予想している。
「多くの母国のファンの皆さまが見守るなか、富士スピードウェイでレースをするのを毎年楽しみにしています」とコメントした村田代表。
「特に、今年はTS050ハイブリッドの日本での最後のレースとなりますので感慨もひとしおです。また、LMP1クラスに今回の富士で初めてサクセス・ハンディキャップが導入されます。そのためご来場いただける方々には、以前にも増して激しく競いあうレースをお見せできると思います」
「ここ富士からほど近いトヨタ東富士研究所のエンジニアたちも多く訪れます。日曜日のワン・ツー勝利を目指し、チーム一丸となって全力で戦います」
開幕2連勝を狙う7号車の可夢偉も「日本のWECファンの皆さまに富士でお会いできるのが楽しみです」と語り、ハンディキャップを課されることで「いつも以上に厳しい戦いになると思いますが、ベストを尽くして勝利を目指します」と続けた。
また、富士で過去3勝を挙げている8号車の一貴は「2度目のル・マン勝利と世界チャンピオンを祝ってくれるトヨタ関係者やファンの皆さまと会えるのが楽しみです。その応援を受けて、全力で表彰台の中央を狙います」と抱負を述べている。
年に一度、ル・マンの猛者たちが“耐久の富士”に集結するWEC富士は10月4日(金)に走行開始となり同日、2回のフリープラクティスが実施される。翌5日は3回目のプラクティスと公式予選が行われ、6日(日)の決勝は11時に6時間レースのスタートが切られる予定だ。
そんなWEC第2戦富士6時間レースに臨む、TOYOTA GAZOO Racing各ドライバーのプレビューコメントは以下のとおりだ。