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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.10.06 17:27
更新日: 2019.10.07 13:58

WEC富士:中嶋一貴組8号車トヨタが母国ウイン! 速度違反ペナルティと意地悪な天気を見事克服

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ル・マン/WEC | WEC富士:中嶋一貴組8号車トヨタが母国ウイン! 速度違反ペナルティと意地悪な天気を見事克服

 2019/2020年WEC世界耐久選手権第2戦富士の決勝レースが10月6日、富士スピードウェイで行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組)が総合優勝を飾った。2位は7号車トヨタTS050ハイブリッドとなり、トヨタが母国ラウンドでワン・ツー・フィニッシュを達成している。

 今年も例年と同じく10月の開催となったWEC富士6時間レース。その決勝日を迎えた6日、スタート時刻の天候は雲間から日差しが届くも、上空からは小雨もぱらつくチーム泣かせの空色に。この影響でスタート前にウエット宣言が出されるが、ル・マン式スタートに倣って並んだ各車はスリックタイヤを装着してホームストレートを離れていった。
 
 1周のフォーメーションラップを終えて定刻11時にスタートが切られると、4番手スタートとなったチームLNTの5号車ジネッタG60-LT-P1・AERが、フロントロウを独占した8号車トヨタと7号車トヨタを交わす勢いでアウト側から1コーナーに進入して並びかける。
 
 しかし、立ち上がりではハイブリッドマシンのトヨタに分があるため8号車と7号車が順位をキープする。だがその直後、今度はレベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソンを駆るブルーノ・セナが、ヘアピンで7号車トヨタの小林可夢偉に襲いかかりオーバーテイクを決めた。
 
 また、後方ではアクシデントが発生する。ダンロップコーナーの侵入で星野敏がドライブするデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSRが、GTE Amクラスのライバルであるアストンマーティン・レーシングの98号車アストンマーティン・バンテージAMRに追突。コースオフした双方のクルマがダメージを負い、修理に時間をかけることとなってしまった。
 
 レースは飛散したパーツを回収するため早々にセーフティカー(SC)が導入される。このSCランの解除後、上位勢ではセナと可夢偉の2番手争いが勃発。サクセス・ハンディキャップの影響でトップスピードが伸びない7号車トヨタと、ストレートスピードを武器にする1号車レベリオンの戦いが繰り広げられた。
 
 10分以上にわたって行われたこの争いの間にトップを行く8号車トヨタはブエミが快走をみせ、後続へのギャップを広げていく。そんななかスタートから17分後、ヘアピンの立ち上がりから300Rにかけてトラフィックに引っかかった1号車レベリオンを可夢偉の7号車トヨタが交わして再逆転に成功する。
 
 ワン・ツー態勢を築いたトヨタはその後、徐々にLMP1プライベーター勢に対する差を築いていくが同様に、首位の8号車と2番手を走る7号車とのギャップも徐々に広がっていく。スタートから2時間を経過した時点ではトヨタ2台の差が28秒、8号車と1号車レベリオンは53秒差に。また、4番手5号車ジネッタとは68秒の差がついた。
 
 スタート時から怪しげだった空模様はレース中盤になってさらに暗くなり、ぽつぽつと降り続いていた雨も強まっていく。レースを折返した3時間過ぎには雨脚が本格的に路面を濡らすレベルになったことで、複数のチームが雨用タイヤへのスイッチを決断。トヨタもブエミからハートレーに交替した8号車と、可夢偉からマイク・コンウェイへとバトンを繋いだ7号車を呼び戻し、溝のない雨用タイヤ“インターミディエイト・スリック”を装着してコースに復帰させる。

■首位を快走する8号車トヨタにまさかのドライブスルーペナルティ提示

ドライブスルーペナルティを受けながら、今季初勝利となる総合優勝を決めた8号車トヨタTS050ハイブリッド
ドライブスルーペナルティを受けながら、今季初勝利となる総合優勝を決めた8号車トヨタTS050ハイブリッド

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