ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.10.11 12:57
更新日: 2019.10.11 13:09

【動画】水素充填の様子も収録。燃料電池ル・マンカー『LMPH2G』の公式戦デビューダイジェスト


 ACOフランス西部自動車クラブと、FCVベンチャーのグリーンGTによる共同プログラムに参画しているトタルが、9月20日に行われたFCVプロトタイプカー『グリーンGT LMPH2G』の公式セッションデビューの様子を収めたダイジェストムービーをSNSで公開している。

 フランスのオイルメーカーであるトタルがパートナーシップを締結しているACOとグリーンGTは2018年9月に、FCV(燃料電池車)プロトタイプカーの開発を共同で行う“ミッションH24”というプロジェクトを立ち上げ、後にH24レーシングを設立した。

 このプロジェクトはACOが2024年に計画しているル・マン24時間での燃料電池クラス創設に向け、レーシングFCVパワートレインの開発を先行して行うもの。H24レーシングではこれまでに、開発車であるプロトタイプカーLMPH2Gで複数回のデモンストレーションランを実施。スパ・フランコルシャンや、ル・マンのブガッティ・サーキット、サルト・サーキットで行われたこれらのデモランはいずれも成功裏に終わっている。

 プロジェクトの発足から1年が経過する今年9月、プロジェクトチームは次のステップとしてLMPH2Gをレースの公式セッションに初参加させることを決定し、その舞台をスパ・フランコルシャンで行われるミシュラン・ル・マン・カップのプラクティスに定めた。

 迎えた9月20日、1年前に初めて走行した地に戻ってきたLMPH2Gはノルマン・ナトとオリビエ・ロンバードのドライブで、ル・マン・カップを戦うFIA-GT3カーやLMP3カーとともにプラクティスセッションに出走。計20ラップを周回しベストタイムは2分33秒149を記録している。

 また、この公式セッションデビュー時には移動式水素ステーションもパドックに持ち込まれており、実際に水素の充填作業も行われた。現在公開されているダイジェスト映像では、開発マシンの走行シーンはもちろんリヤカウルの内部や、水素をチャージしている様子も確認することが可能だ。


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