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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2016.10.06 21:45
更新日: 2016.10.06 21:50

WEC富士プレビュー:ニッサンエンジン、ラストイヤー。LMP2の見どころ

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ル・マン/WEC | WEC富士プレビュー:ニッサンエンジン、ラストイヤー。LMP2の見どころ

 10月16日に決勝レースが行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間耐久レース。自動車メーカーの威信をかけた耐久レース世界選手権の日本ラウンドを前にWECをおさらいしておこう。今回はニッサンエンジンがしのぎを削るLMP2の見どころを紹介。

 LMP2はレーシングカーコンストラクターが制作する市販シャシーに市販レーシングエンジンを組み合わせたマシンで争われるクラスで、将来LMP1へのステップアップを目指すプライベーターも戦っている。

 LMP2の見どころは、使用できるエンジンとシャシーが制限されているため、全チームのマシンスペックがLMP1以上に接近しているところ。これにより、レース終盤でも順位争いが繰り広げられるのだ。

LMP2を戦う43号車リジェJSP2・ニッサン
LMP2を戦う43号車リジェJSP2・ニッサン

 使用できるシャシーはオレカやリジェ、モーガン、童夢、HPDなどが販売しており、エンジンユニットはニッサンやHPD/ホンダ、ジャッドなどが製造しているものの、現在はニッサンユーザーが大半を占めている。合計11台のLMP2チームが名を連ねた9月28日発表のWEC富士暫定エントリーでも、エントリーした全車がニッサンの『VK45DE』エンジンを搭載したチームだ。

 2011年からLMP2で使われているVK45DEは、2008年のスーパーGTで9戦中7勝という成績を残したニッサンGT-Rに搭載されていたV型8気筒自然吸気エンジンがベース。日本のモータースポーツがルーツのエンジンなのだ。

 エアリストリクター径やマウント方式の違いなどに対応するべく、細かな設計変更は加えられているものの、主要部品はスーパーGTで使われたものと同一のものが採用されている。その信頼性、スペックの高さはル・マン24時間を12年大会から4連覇していることから明らかだろう。

 しかし、このニッサンエンジンの活躍が見られるのも今季限り。17年からはLMP2の規定が変更され、エンジンはイギリスのギブソン・テクノロジー製ワンメイクとなるため、今回の富士戦はニッサンLMP2ラストランと言っても過言ではない。


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