11月10日、中国・上海の上海国際サーキットでWEC世界耐久選手権第3戦の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingはセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車トヨタTS050ハイブリッドと、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合2位、3位に入りダブルポディウムフィニッシュを飾った。
前戦までの成績に応じた“サクセス・ハンディキャップ”の影響が大きくなり、金曜の走り始めからLMP1プライベーター勢に先行を許すことになった2台のトヨタTS050ハイブリッドは土曜の公式予選でも苦戦を強いられ、4番手と5番手から4時間レースをスタートすることとなった。
2019/2020年シーズンの第3戦WEC上海は10日正午にスタートを迎えると、可夢偉駆る7号車は、セカンドロウ4番手からポールシッターの1号車レベリオンR13と3番手スタートとなった5号車ジネッタG60-LT-P1・AERを交わして2番手に浮上する。一方、クラス最後尾からのスタートとなったブエミの8号車は一時はLMP2マシンにも先行を許すシーンも見られたものの、1号車レベリオンをパスして4番手に順位を上げた。
その後、ペースを上げたブエミは12周目に、ジネッタの1台に抜かれ3番手となった7号車に追いつくと、これを交わして3番手に。スタートから45分が経過した時点で2台のトヨタTS050ハイブリッドは最初のピットインを行い、8号車は首位の6号車ジネッタと10秒差の2番手でコースに復帰する。
タイヤ無交換で迎えた2スティント目でも8号車は好ペースを維持し、反対にペースが鈍った首位を捉えてトップに躍り出ることに成功。スタートから1時間15分後、40周目に、後方から追い上げてきた1号車レベリオンにオーバーテイクを許すまで総合首位を守った。
スタートから90分後、トヨタ勢は2度目のピットストップに入り8号車はブエミからハートレーに交代するが、この時点でトップとの差は30秒にまで広がってしまっていた。一方、可夢偉の7号車は、オープニングラップのスタート/フィニッシュライン通過前に1号車レベリオンを追い越したとして、ジネッタの2台とともにドライブスルーペナルティを受け5番手にポジションを落としていたが、可夢偉からロペスに交代した時点では3番手までポジションを回復。僚友8号車とともに逆転の機会を窺う。