WEC世界耐久選手権のジェラール・ヌーブCEOは、プジョーが2019年11月に発表した2022年の“ハイパーカー”プログラムへの参入が、IMSA国際モータースポーツ協会と進行中であるトップカテゴリーの統合に関する議論に「まったく影響しない」と述べた。
今月初めにスポーツカーシリーズの最高峰カテゴリーへの復帰をアナウンスしたプジョーは、ワークス製ハイブリッド駆動のハイパーカー計画に力を入れており、これは2022年に始まる2022/23年シーズンのWECでデビューする可能性が高いとされている。
プジョーはハイパーカー規定に参加するトヨタ、アストンマーティンに続く3番目の大手自動車メーカーとなるが、ヌーブはACOフランス西部自動車クラブとIMSAの上級幹部やマイアミでの技術スタッフの会議を受けて、ハイパーカーと次世代DPiマシンを互いに交換できるように技術統合を行う取り組みがかつてないほど強力になったと述べた。
「我々が先週、ミーティングを実施したことは特段シークレットではない」とSportscar365に語ったヌーブ。
「WECとIMSAがこれほど良好な関係を築いたことはないよ」
「(目指す)アイディアは多くの自動車メーカーを参加できるようにすることだ。それはWECとIMSA、双方にあるものを壊さなくてはならないという意味ではない」
ヌーブはハイパーカー規定と北米シリーズのトップカテゴリーの統合が合意された場合、前輪を駆動するハイブリッドシステムを搭載すると考えられているプジョーのハイパーカーがIMSAでの競争にも対応する可能性があることを示唆した。
「プジョーが参加しているという事実は、IMSAを含むすべての人々にとって朗報だ」
「いつの日かアメリカで、プジョーのスポーツカーが戦うレースが見られれば皆が喜ぶだろう。耐久シリーズにとってももちろん良いことだ」
「IMSAとのアイディアは、スポーツカーレースで同じゲームを一緒にプレイすることを確実なものにすることだ。そのために我々は同じ仕事をしている」
「我々はIMSAを大いに尊敬しており、(彼らも同じように感じていると)確信している。私たちは一緒にいなければならないんだ」
一方、複数の情報筋がSportscar365に示唆したように、次世代DPiとハイパーカー規定が相互に乗り入れ可能となる、新しいプラットフォームの発表が2020年1月のデイトナ24時間で行われるのではないかとの問にヌーブはコメントを拒否した。
「IMSAのジム・フランスCEOとACOのピエール・フィヨン会長という非常に有能なふたりのトップがいるため、発表があるとすれば彼らに話をしてもらおう」と語ったヌーブは「チームは働いている」と付け加えた。