WEC世界耐久選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは12月12~14日に、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われる2019/2020年シーズン第4戦バーレーン8時間レースで、2戦ぶりの勝利を目指す。
2017年以来、2年ぶりにWECの舞台となるバーレーンに、トヨタが世界チャンピオンとして帰ってくる。今シーズン、すでに2勝を挙げドライバーランキングとチームランキングの両方で首位に立っているトヨタだが、前戦の上海4時間レースでは2019/20年シーズンから導入された“サクセス・ハンディキャップ”の影響を大きく受けて勝利を逃した。
4時間のレース中、セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車と、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車はそれぞれノントラブルで完走しながら総合2位、3位という結果に終わったのだ。
1週間後に迫った第4戦バーレーンでは、上海戦を制したレベリオン・レーシングのハンディキャップが増えると同時に、トヨタ勢は微減となったものの、依然としてランキング最下位に沈むチームLNTの6号車ジネッタとの差は8号車が1周あたり2.72秒、7号車も2.51秒分のハンディキャップを負うことになる。
しかし、トヨタとバーレーンのトラックは相性が良くこれまでに、最後に勝利を飾った2017年を含めて通算3勝をマーク。今回は2018/19年シーズン第6戦セブリング以来の8時間レースとなるが、2019年最後のレースを最高の結果で終えるべくチームは最善を尽くす。
また、同レースの終了からわずか11時間後、12月15日の10時からはWECルーキーテストが行われる。ここではスーパーGT GT500クラスチャンピオンとなった山下健太とFIA-F2チャンピオンのニック・デ・フリース、そしてリザーブドライバーのトーマス・ローランがトヨタTS050ハイブリッドをドライブする予定だ。
さらに、テスト後には2019年6月に行われたル・マン24時間で幕を閉じたWEC“スーパーシーズン”の公式表彰授与式が開催され、トヨタにはチームタイトルのトロフィーと、ブエミ/一貴/フェルナンド・アロンソ組8号車が制したドライバーズタイトルのトロフィーが授与される。
2019年最後のレースを前に、TOYOTA GAZOO Racingの村田久武チーム代表は、TS050ハイブリッドの性能をさらに引き出せるよう挑戦を続けていくと語った。
「バーレーンが楽しみです。さらなるエキサイティングなレースになるでしょう。上海では2、3位表彰台という現実的に考え得るベストな結果を得られましたが、やはり悔しく、“負け嫌い”な我々はふたたび表彰台の頂点に立つべくチーム一丸となって準備を進めています」
「この条件下で優勝するために、超高効率なTS050ハイブリッドの性能をさらに引き出せるよう挑戦を続けます。また、バーレーンは今シーズンの中間点ではありますが、今年最後のレースでもあります。良いクリスマスプレゼントがもらえるよう、チームの全員が全力を尽くしています」
ランキングトップで第4戦を迎える一貴は「バーレーンでは競争力が発揮できるという自信がありますが、もちろん今回もライバル達は速いはずで、簡単なレースではないでしょう」とコメント。
「TS050ハイブリッドでの最後のバーレーン戦でふたたび勝って、有終の美を飾れればと思っています」と意気込みを語った。