まもなく富士スピードウェイで行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レース。5度目の開催となる今年は、総合優勝を争うLMP1-Hクラスで激しいバトルが見られそうだ。
初年度はトヨタとアウディの間でチェッカーまで続く好レースとなった富士戦。だが、2年目は台風の影響で、セーフティカーランのみ。3年目はトヨタが、4年目はポルシェが圧倒的なパフォーマンスで、独走劇を演じた。これはWEC自体、ハイライトのル・マン以降は、いずれかのメーカーが圧倒するというシーズンが続いていたためだ。
だが、今年は後半戦に入っても、各メーカーの力が拮抗。ストラテジーが上手くハマッたり、フルコースイエロー(FCY)のタイミングがラッキーだったりという要素が勝敗を左右しているものの、純粋なパフォーマンスと言う意味では例年以上に互角の戦いをみせている。
なかでも、まず注目されるのは、ホームレースとなるトヨタ。トヨタがル・マン後に投入したハイダウンフォース・エアロパッケージは、確かに他メーカーと比べれば、絶対的なダウンフォース量が不足しており、第4戦ニュルブルクリンクをはじめとするハイダウンフォーストラックでは苦戦を強いられた。