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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.01.29 07:00
更新日: 2021.11.30 14:12

WEC:オレカ、プジョーとのハイパーカー参入計画を破棄。LMDhに集中へ

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ル・マン/WEC | WEC:オレカ、プジョーとのハイパーカー参入計画を破棄。LMDhに集中へ

 プジョーが発表していた2022/23年シーズンのWEC世界耐久選手権参戦プロジェクトに関して、その提携先とされていたフランスのオレカは、プジョーがル・マン・ハイパーカー(LMH)規定のマシン開発を決断した場合でもこの計画にはジョイントせず、新たにアナウンスされたIMSAとACOフランス西部自動車クラブの統合共通プラットフォームである“LMDh”に焦点を絞るとの意向を示した。

 イギリスに拠点を置くスイス系チームのレベリオン・レーシングとタッグを組み、ハイパーカー規定で世界選手権ならびにル・マン24時間への復帰をアナウンスしていたプジョーだが、その新規車両開発に際しては、レベリオンがLMP1で使用するオレカ製シャシーをベースとして、ハイパーカー用パーツとエンジンの開発プロジェクトが進められるものと考えられていた。

 しかし、オレカの代表を務めるヒュー・ド・ショーナックは、このプログラムでの技術提携の可能性を完全に放棄し、代わりにIMSAとACOの新しいグローバルLMDhフォーマットに集中したい、との意向を明かした。

「我々オレカ側としては、この新たなグローバルプラットフォームに完全に焦点を当てたいと考えている。つまり、ハイパーカーのプロジェクトには取り組まない、ということだ。私たちとしても、すべてに手を出すことはできないからね」と説明するショーナック。

「現時点では選択は難しくない。すべてのマニュファクチャラーは電動化などのグリーン・テクノロジーに多くの投資をしているため、予算面で問題を抱えていることがほとんどだ」

「レース畑の人間がボードメンバーに加わり、モータースポーツのための予算を執行するのは非常に難しい。なぜなら、それが現状の最優先事項ではないからだ。でも、それが低予算で実現するなら、物事ははるかに簡単になる」

「今後、こうした場所に参入しようとする新たなカー・マニュファクチャラーにとって、それ(低予算で具現化するLMDh規定)が唯一の魅力的な選択肢になる。これは大きな利点だよ」

 2020年デイトナ24時間レースの現地で、1月24日金曜にアナウンスされたIMSAとACOの新共同プラットフォームは、WECの2021/22年シーズン、そしてIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の2022年シーズンから適用される。

 今回の発表会では予算目標が明らかにされていないものの、WECで2026年まで施行対象となる初期のLMH規定より大幅に少ない予算で成立するものとみられている。

LMHハイパーカー規定でのWEC世界耐久選手権復帰を表明しているプジョー

■プジョーとは「空力開発のコンセプト策定作業も行っていた」


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