2月22~23日、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台にWEC世界耐久選手権第5戦ローン・スター・ル・マンが行われるのに先立ち、シリーズは同ラウンドで適用されるサクセス・ハンディキャップを明らかにした。
LMP1クラスにのみ採用されるこの規則によりTOYOTA GAZOO Racingが走らせる2台のトヨタTS050ハイブリッドは、ライバルとなるレベリオン・レーシングのレベリオンR13・ギブソンと比較して1周あたり2秒前後のハンディを追うことになる。
水曜日に公開された最新のリストによると、選手権をリードするマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組の7号車トヨタは“バーチャルカー”を基準にしたとき、5.51kmのCOTAでラップあたり2.77秒遅くなるように設定されている。
また、ランキング2位につけるセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車トヨタは同条件で2.21秒のハンディとなった。
一方、上海でポール・トゥ・ウインを飾りバーレーンでもポールポジションを獲得した、ノルマン・ナト/グスタボ・メネゼス/ブルーノ・セナ組1号車レベリオンのハンディキャップ量は1周あたり0.55秒に。それに伴い車両最低重量は前戦から35kg少ない847kgとなっている。
■レベリオンにふたたび勝機到来か
昨年12月に行われたWEC第4戦バーレーンでトヨタがワン・ツー・フィニッシュを決め、7号車と8号車のランキングポイントが逆転したことは、レベリオンにとってCOTAで大きなチャンスを手にすることを意味する。
第4戦上海で勝利したレベリオンはバーレーンで1.36秒/1周のハンディキャップを課せられた。しかし、予選でそれぞれ2.72秒、2.51秒のハンディを負ったトヨタの2台を上回りポールシッターとなった。
決勝ではチームLNTのジネッタG60-LT-P1に接触されるなどの不運があり3周遅れの総合3位となったが、その結果によって第5戦は有利なハンディキャップで6時間レースに臨むことになる。
なお、今月行われるローン・スター・ル・マンはチームLNTが運営上の問題によってマシンを現地に送り込めなくなったことで、2台のジネッタがエントリーリストから姿を消している。そのため同ラウンドの最高峰クラスは、トヨタの2台とレベリオン1台の計3台で争われる予定だ。