3月12日、北米スポーツカーシリーズを運営するIMSA国際モータースポーツ協会は3月18~21日に予定されていたウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間の開催を延期することを正式発表した。また、4月17~19日に開催予定の第3戦ロングビーチについても、主催者であるロングビーチ・グランプリ協会から延期のアナウンスがなされている。
アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで毎年3月に行われてきた伝統の耐久レースが、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行の影響を受けることとなった。
シリーズは木曜日、モービル1がタイトルスポンサーを務める第2戦セブリングを来週末に行うことを断念し、11月11~14日に延期するとアナウンス。この決定はWEC世界耐久選手権が同じ週末に、同じトラックで開催を予定していたセブリング1000マイルのレースをキャンセルしたわずか数時間後に行われている。
開催延期を通知した声明のなかで、IMSAはヨーロッパからアメリカへの渡航禁止令が「多数のドライバー、チームおよび、主要な人員の参加を妨げた」と述べ、トランプ大統領が11日に発表した移動制限が延期を決定づけたとしている。
この渡航禁止令は、アメリカ国籍を持たない人々がイギリスを除くヨーロッパ26カ国からアメリカへの移動を禁止するもので、13日(金)0時から30日間に渡って実施される。
■4月の第3戦ロングビーチにも新型肺炎の影響が波及
12日午後、ロングビーチ・グランプリ協会がステートメントを更新。カリフォルニア州のロングビーチ市街地で予定されていたNTTインディカー・シリーズと、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の併催イベントが4月17~19日に行われないことが確認された。
これはロングビーチ市が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的で、4月30日まで大規模なイベントの開催を禁止する措置に基づくもの。同市では250人以上の参加者が見込まれるすべてのイベントが禁止され、これにはすべての社会活動、精神活動、レクリエーション活動、ビジネス活動が含まれる。
2019年のアキュラ・ロングビーチ・グランプリは3日間で、延べ18万7000人が来場していた。
現時点でロングビーチ・ラウンドの振替日は発表されておらず、Sportscar365では最終的にはキャンセルされる可能性が高いと理解している。なお、11月にリスケジュールされたセブリング12時間は現在のところ、2020年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権最終戦となる見込みだ。