3月16日、WEC世界耐久選手権は世界中で新型コロナウイルスの流行が続いていることを考慮し、4月23~25日に開催が予定されていた2019/2020年シーズン第7戦、トタル・スパ・フランコルシャン6時間レースを延期すると発表した。
WECのイベントが新型コロナウイルスの影響を受けるのは、今週末にアメリカ・セブリングでの開催が予定されていた第6戦セブリング1000マイルに続き2例目。ただし、中止となったセブリングとは異なり、スパ6時間では開催延期という判断が下されている。
現時点では同レースの代替日は未定であるものの、延期を決定したWECプロモーターとスパ・フランコルシャン、ローカルパートナーであるRACBベルギー王立自動車クラブの3者が協力して日程の調整を行うとし、最終決定ができ次第すぐに通知するとしている。
なお、代替日程は2020年内とされているが、2019/20年シーズン、2020/21年シーズンのどちらであるかについては言及されていない。仮に後者であった場合、2021年4月に第7戦スパ6時間が予定されているため、1シーズンの中で2度WECスパが行われる可能性がある。
WECのジェラール・ヌーブCEOは声明を通じて次のように述べた。
「この決定は現時点でとれた唯一の責任ある選択だった。競技者、ファン、パドック内のメンバーの健康と幸福を第一に優先していかなければならない」
「私たちはトタル・スパ6時間の振替日を検討しており、できるだけ早く知らせたいと考えている」
F1ベルギーGPでもお馴染みのオールドコース、スパ・フランコルシャンは、3月12日にベルギー政府が発表したスポーツまたは、文化活動を禁止する新型コロナウイルスの感染拡大対策を受けて、4月3日までサーキットを閉鎖することを決定。この時点では閉鎖明けの4月下旬以降に予定されていたWECをはじめとする主要レースに影響はないとされていた。