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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.03.30 14:24
更新日: 2023.09.13 12:25

トヨタ、ル・マン・ハイパーカーでのIMSA参戦実現に期待「WEC車両でデイトナ24時間に出たい」

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ル・マン/WEC | トヨタ、ル・マン・ハイパーカーでのIMSA参戦実現に期待「WEC車両でデイトナ24時間に出たい」

 TOYOTA GAZOO Racing WECチームのディレクターを務めるロブ・ルーペンは、LMHル・マン・ハイパーカーがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の出場資格を得て、トヨタがデイトナ24時間やプチ・ル・マンなどの主要耐久レースのグリッドに着くことができるようになることを期待している。

 WEC世界耐久選手権に参戦している日本メーカーは現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行に関連してさまざまな部品の供給が滞っているなかで、GRスーパースポーツをモデルベースとしたLMHプロトタイプカーの開発を進めている。そして、そのクルマを用いてIMSAのレースに参加すること除外していない。

 IMSAと、ル・マン24時間を主催するACOフランス西部自動車クラブが今年1月に共同発表したLMDhプラットフォームは、2021/2022年シーズンからLMHとともにWECの最高峰カテゴリーでレースを行うことになる。一方、WECの次世代プラットフォームであるLMHが北米のIMSAシリーズで、現行のDPiに置き換わるLMDhと競争する資格を得るかどうかは未確定だ。

 ルーペンはSportscar365のインタビューに対し、トヨタのファクトリーではデイトナやプチ・ル・マンへの参戦に関心が抱かれているが、主要なプログラムはWECのままであると強調した。

「私たちは近い将来、1月のデイトナに行きたいと思っている」とルーペン。

「IMSAチームがル・マン24時間に加わるだけでなく、WECを戦うチームをデイトナやプチ・ル・マンで見てみたい」

「もし、それが実現するのであれば、私は(LMHとLMDhが)双方向にオープンな規則であるべきだと思う」

 ルーペンは、ふたつのシリーズで共通の規則があればチームとメーカーが相互に影響を及ぼし、(その交流は)必ずしも主要な耐久レースだけには留まらないと考えている。

「アメリカのナショナル・チャンピオンシップに、より“スパイシー”な競技者が出てくるかもしれない。また、彼らがWECに来たとき、ル・マンに参戦する以上のことを決めるかもしれない」とルーペンは語る。

「では、その面について考えてみよう。ふたつのレースシリーズではマシンパフォーマンスの差が非常に大きいため、クルマのバランスを取ることができるかどうか確認する必要がある」

 この問題については、開催がキャンセルされた3月の“スーパーセブリング”で発表される予定だったLMDhの技術規定が大きく関わってくる。

 新しい技術的ルールはかなりの進展があったと理解されているが、ACOとIMSAの両団体は、今年後半にデビューする予定のLMHと適切なバランス調整を可能にするLMDhパワートレインの仕様について完全な合意に達していない。

 ルーペンは「パフォーマンスの違いが唯一の理由だ」と、IMSAがLMHカーの認可をためらう可能性について述べ、「レース組織やその他のことは彼らにとって問題ではないはずだ」と続けた。

「簡単ではない。これは私たちが決めることではない」

「我々は非常にオープンであり、これ以上、下げることのできないレベルまで進んでも構わないことを示した。しかし、ル・マンでのトップカテゴリーであることを望み、LMP2に負けたくはない」

「その観点から、我々は充分なパフォーマンスレベルを維持する必要があるんだ」


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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