レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.05.07 13:10
更新日: 2020.05.07 13:16

KTMがクロスボウGT2カーの先行予約を開始。デリバリーは2020年秋から

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ル・マン/WEC | KTMがクロスボウGT2カーの先行予約を開始。デリバリーは2020年秋から

 オーストリアのオートバイメーカーKTMと、ドイツのライター・エンジニアリングは、2020年秋に予定している『KTMクロスボウ(X-Bow)GT2』の最初のデリバリーに向けて、先行予約注文の受付を開始したと発表した。

 この新型クロスボウは2020年内に合計25ユニットが生産される予定。価格は“GT2”が29万4000ユーロ(約3370万円)、下位モデルの“GTX”では23万ユーロ(約2640万円)となっている。

 KTMとライターが共同開発を行っているクロスボウGT2は、GTワールドチャレンジ・パワード・バイ・AWSなどを運営するSROモータースポーツ・グループが立ち上げる最新カテゴリーのためのレーシングマシンで、今年2月に正式発表された。

 直接のライバルとなるのはアウディR8 LMS GT2と、ポルシェ911 GT2 RSクラブスポーツだ。

「競争の激しい環境を注意深く観察していた。(我々が持つ)軽量車両の設計経験のおかげで、新しいクルマではいくつかコストの最適化を行うことができた」と語るのは、KTMの取締役を務めるフーベルト・トゥルンケンポルツ。

「これらの車両には通常、スーパーカーのセグメントでしか利用できない出力と車重の比率を持っていることに留意することが重要だ」

「同時にこのクルマは効率性、そしておそらくもっとも重要な安全性の面で絶対的な基準を設定している」

 さらに、KTMスポーツカーGmbHのゼネラルマネージャーであるミヒャエル・ウォリフリングは次のように付け加えた。

「車両重量は約1000kgで、エンジンの最高出力はGTXが500hp(約506ps)、GT2は600hp(約608ps)を超えるため、(他社のクルマとの)比較を避ける必要はない」

「クルマの軽量化と、効率的で最先端のアウディ5気筒エンジンのおかげで摩耗を最小限に抑えることができた。これに加えて、私たちの安全コンセプトは両方の長所を組み合わせている」

「また、コクピットはGTロールケージで守られ、公認のモノコックケージも安全性に寄与している。さらに、ユーザーの要望に応じて、より快適ないわゆる“アドバンスドシート”も用意しているんだ」

 この他、新型クロスボウでは、キャノピーとロールケージを変更し、ドライバーのヘッドルームが広げられているという。

■GT2レースだけでなくGT3との混走も?

 Sportscar365は、GT2カーがGTスポーツクラブ・コンペティションのみでレースするという既存の計画が、2020年後半に行われるSROイベントのカレンダーや、週末のフォーマットの改訂とともに変更される可能性があることを理解している。

 KTMが発表した声明によると、クロスボウGT2はGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWSに参加する資格があるという。これは、GT2カーが通常はGT3カーのみで争われるスプリントシリーズにおいて、何らかの形で組み込まれる可能性があるという他の噂とも一致している。

 このことに関してトゥルンケンポルツは「SROが我々のクルマを承認したことで、GTレースのトップリーグであるGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのスプリントカップに出場できるようになったことは、センセーショナルなニュースである」と語り、「そのことは私たちをとくにハッピーにする」と付け加えた。

KTMが発表したクロスボウGTXのリヤビュー。エンジンはアウディ製だ。
KTMが発表したクロスボウGTXのリヤビュー。エンジンはアウディ製だ。


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース