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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.05.16 01:23

世界最大級のバーチャル耐久レース『ル・マン24時間バーチャル』、6月13~14日開催決定

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ル・マン/WEC | 世界最大級のバーチャル耐久レース『ル・マン24時間バーチャル』、6月13~14日開催決定

 WEC世界耐久選手権とACOフランス西部自動車クラブは、6月13~14日にレーシングシミュレーターを活用した世界最大級のバーチャル耐久レース『ル・マン24時間バーチャル』を開催すると発表した。

 世界三大レースのひとつに数えられるル・マン24時間。88回目の開催となる2020年大会は当初6月13~14日決勝のスケジュールが組まれていたが新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響を受けて、9月19~20日に延期された。

 これを受け、WECとACOは本来第88回大会決勝が開催されるはずだった2日間にレーシングシミュレーターのひとつ『rFactor2』を活用した世界最大級のeスポーツレースを開催すると発表した。

ル・マン24時間バーチャルでは定番レーシングシミュレーターのひとつ『rFactor2』が使用される
ル・マン24時間バーチャルでは定番レーシングシミュレーターのひとつ『rFactor2』が使用される

 今回アナウンスされた開催概要によれば、ル・マン24時間バーチャルは13日のフランス時間15時に決勝スタートを迎える。参戦車種はLMP2とGTEのふたつで、最大50台まで参戦できる。各チームはマシンにオリジナルのカラーリングを施すことが可能だ。

 また特徴的なのが、大会にはプロのレーシングドライバーはもちろん、eスポーツレースを主戦場とするプロゲーマーも参戦できること。各チームは4名までドライバーを起用でき、このうちプロレーサーは最低2名、プロゲーマーは最大2名までという人数制限が課せられる。

ル・マン24時間バーチャルはLMP2とGTEの2クラスで争われ、最大50台までエントリー可能だ
ル・マン24時間バーチャルはLMP2とGTEの2車種で争われ、最大50台までエントリー可能だ

 現実のル・マン24時間同様にドライバー交代が義務付けられており、ひとりあたり最低4時間、最大7時間までの乗車時間規定も設定された。

 レース中は天候変化や時間変化の設定が適応されるため、現実同様にコンディションが刻々と変化するほか、接触などによってマシンがダメージを負うこともある。その場合はピットでの修理が認められる。

 各チームは独自にマシンセッティングを行うことができ、現実同様にタイヤや給油を含めたピット戦略も駆使できる。レース中はつねにレースディレクターが状況をチェックする点も現実同様だ。

 レースの模様はTV中継などにより全世界に放送されるといい、フランスではパリのスタジオで実況やゲストによる解説なども行われるとのこと。エントリーリストなどの詳細は今後随時発表される。

「ル・マン24時間バーチャルによって、我々は新たなチャプターを迎える」と語るのは、ACOのピエール・フィヨン代表。

「現在、世界が直面している状況を受け、第88回ル・マン24時間は9月19~20日への延期が決まっている。しかし、本来第88回大会が行われるはずだった6月13~14日に、耐久レースの価値を高める新たなイベントを開催する」

「ル・マン24時間バーチャルではプロのレーシングドライバーとeスポーツのスペシャリストがタッグを組んで戦うことになる。我々オーガナイザーはもちろん、参戦するドライバーやチーム、シリーズパートナー、そしてル・マン24時間ファンは6月13日の15時を心待ちにすることになる」

 またWECのジェラルド・ヌーブCEOは「2年前にル・マンEスポーツシリーズを立ち上げて以降、その規模が大きくなっていく状況に満足していた。また、彼らが耐久レースの頂点と呼べるル・マン24時間に魅力を感じていることも分かっていた」とコメントしている。

「今回開催するル・マン24時間バーチャルはあらゆる意味で特別な1戦となる。そもそも、これはル・マンEスポーツシリーズの1戦ではなく、完全に独立したレースとして行われる」

「また大会には現実のレースを戦う自動車メーカーやチーム、ドライバーに加え、世界最高峰のシムレーサーたちも顔を揃えることになる。これこそ、まさに万人向けのレースだよ」


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