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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.08.16 04:08
更新日: 2020.08.16 04:11

苦戦予想を覆し、スパ・ウェザーを乗り越えたトヨタ7号車が今季3勝目/WECスパ決勝

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ル・マン/WEC | 苦戦予想を覆し、スパ・ウェザーを乗り越えたトヨタ7号車が今季3勝目/WECスパ決勝

 8月15日、WEC世界耐久選手権2019/20シーズン第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝がベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで行なわれ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車TS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)が今季3度目となる総合優勝を飾った(順位結果はこちら)。

 新型コロナウルスの影響によりカレンダーが変更された2019/20シーズンは、2月にアメリカ・オースティンで第5戦が行なわれたあと、セブリング戦がキャンセルとなり、スパ戦が8月へと延期されて第6戦に。さらに6月から9月へと延期されたル・マン24時間が第7戦、11月のバーレーンで第8戦を開催するというスケジュールに変更されている。

 決勝日を迎えたスパは、この週末初めての雨。その勢いはかなり強く、グリッドイン直前のレコノサンスラップでもシグナテック・アルピーヌ・エルフの36号車アルピーヌA470・ギブソンやチーム・プロジェクト1の57号車ポルシェ911 RSRらが水に乗ってスピンを喫するような状況となった。

 このため、各車がグリッドに着く前の段階で早くもセーフティカースタートが宣言された。気温18度・路温25度と、前日までと比べ路気温ともに低いコンディションだ。

 現地時間13時30分、雨がやや小降りとなるなかセーフティカー(SC)に続いて各車がグリッドをあとにした。この時点から6時間レースの計測がスタートしている。

 ポールポジションのレベリオン・レーシング1号車(レベリオンR13・ギブソン ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ノルマン・ナト組)はナトがスタートを担当。2番手スタートの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組)はブエミ、続く7号車TS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)はコンウェイがスタートからステアリングを握っている。

 4周を終えてSCが外れ実質スタートが切られると、LMP1の4台は順位を保ったまま1コーナーを通過。しかし続くケメルストレートエンドまでに、2台のトヨタTS050ハイブリッドがレベリオン1号車をパスする。レベリオンはさらに翌周、バイコレス・レーシング・チーム4号車(ENSO CLM P1/01・ギブソン)のトム・ディルマンにもパスされる。

 30分を経過したところで、8号車トヨタのブエミが最終コーナーで突如コースアウトし、その後コースに復帰しても一瞬、加速が鈍る。どうやら何らかのトラブルが起きた模様。幸いすぐにペースを取り戻したが、これにより一時10秒以上あった後続の7号車との差が、4秒を切るまでに縮まる。

 時を同じくしてバイコレスも一瞬のスローダウンに見舞われ、レベリオンの先行を許してしまう。

 16周目のレベリオンを皮切りにLMP1の最初のルーティンピットが始まっていく。20周を終えてにピットに入った8号車トヨタがタイヤを換えずにコースに戻ったのに対し、翌周にピットに入った7号車はタイヤをスリックへと交換する。

 直後は交換時間の差もあってか、8号車が7号車に対するリードを30秒程度にまで広げたが、次第に路面はドライアップしていく。レベリオンはタイヤ交換のため2度目のピットに向かい、バイコレスがこれを再逆転して3番手に立った。

 1時間が経過し、トップが25周目に入ったところで、LMGTEアマクラスの98号車がサンドトラップに埋まったためセーフティカーが導入され、各車のギャップがリセットされた。

 29周目終わりでリスタートが切られると、トップの8号車はそのままピットへ飛び込みスリックへと交換。7号車がトップに立った。

 スリックへと切り替えるタイミングの良さを活かし、7号車は8号車に対して50秒弱の差をつけた。なお、路面がほぼドライとなっても、ノンハイブリッドのバイコレス、レベリオンはトヨタのペースに2〜3秒ほど及ばない。

2度の失速トラブルに見舞われた8号車は、2位。タイヤ交換の判断で7号車におくれをとる場面も見られた。
2度の失速トラブルに見舞われた8号車は、2位。タイヤ交換の判断で7号車におくれをとる場面も見られた。

■またもトヨタ8号車をトラブルが襲う


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