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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.08.17 12:27
更新日: 2020.08.17 12:31

ファステストをマークするも雨では大苦戦のレベリオン「課題を解決する機会がない」/WECスパ

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ル・マン/WEC | ファステストをマークするも雨では大苦戦のレベリオン「課題を解決する機会がない」/WECスパ

 8月15日に、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行なわれた2019/2020年WEC世界耐久選手権第6戦スパ・フランコルシャン6時間レース決勝で、2台のトヨタTS050ハイブリッドの背後で3位フィニッシュしたレベリオン・レーシング1号車(レベリオンR13・ギブソン)。ドライバーのノルマン・ナトは「雨天時のグリップに苦戦した」とレースを振り返った。

 4輪駆動であるトヨタTS050ハイブリッドに対し、ナトがグスタボ・メネゼス、ブルーノ・セナとともにドライブするレベリオン1号車は後輪駆動のマシンだ。

 予選ではトヨタを上回り、4戦連続となるポールポジションを決めたが、決勝日の天候はそれまでと打って変わり、大雨からのスタート。これにより、レベリオンR13の競争力は低下してしまった。

「クルマとタイヤがうまく機能しなかった」と、セーフティカースタートとなった決勝で最初のスティントを担当したナトは言う。

「この種のコンデイションにおいては、グリップがなかった。セットアップやクルマのバランスは問題なかったよ。ただ、タイヤが機能しなかったんだ」

「僕らはウエットセットというわけではなく、(ドライを見越した)レースセットアップを施していた。それが難しさにつながった。テストがない状況で、解決策を見つけるのは難しいよね」

「ル・マンに向け、解決策があるのかどうかは分からない。とにかく、厳しい一日だった。トヨタは強すぎたよ」

 ナトによれば、サクセス・ハンデの面では有利であっても、レースがウエットコンディションとなった場合はトヨタに対して苦戦すると、チームは予期していたという。

ポールポジションスタートのレベリオン1号車だったが、セーフティカー先導のあと実質のスタートが切られると、その周のうちにトヨタにトップを明け渡してしまった。
ポールポジションスタートのレベリオン1号車だったが、セーフティカー先導のあと実質のスタートが切られると、その周のうちにトヨタにトップを明け渡してしまった。

 ウエット時のパフォーマンス不足におけるロスは、1周につき7秒あったとナトは考えている。続いてドライブしたメネゼスも、ウエットコンディションでは何度かコースオフを喫した。

 その後雨がやみスリックタイヤを履けるコンディションとなった際には、レベリオンは予選までの好調さを取り戻し、レース開始4時間を前にメネゼスは全体のファステストラップもマークしている。

「路面が濡れているあいだのスティントでは、マシンには何の改善もなかった」とナト。

「ただ、路面が乾くとすぐにクルマの状態が良くなり、ラップタイムでもトヨタから1〜2秒のところに迫ることができたんだ」

「でも水がある状況ではアクアプレーニングとグリップ不足に苦しんだ。マシンをコース上に留めておくのも簡単ではなかった」

「とはいえ、今日はポジティブなこともあった。こういった状況のレースで何かをトライする機会は、なかなか得られないからね。僕らがいつも同じセットアップで、同じ問題を抱えているのは、この課題に対して取り組む機会がないからなんだ」

「今日、僕らはレース中にタイヤ内圧に関するフィードバックをエンジニアに与える努力をした。将来に向けて、理解を深められればと思ってね」

 ナトは、9月に迫ったシリーズ最大のイベントであるル・マン24時間レースにおいて同様の問題が発生するのを避けるため、ドライでのレースを望んでいると付け加える。

「もしル・マンでこのようなトリッキーなコンディションになった場合、僕たちにとっては厳しいレースになるだろうね」

「僕らは“目を覚ます”必要がある。そしてこの問題のうちの少なくとも半分は、ル・マンまでに解決しなければならない」


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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