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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.08.20 19:42
更新日: 2020.08.20 19:46

WEC:SC中のスピンは「自分のミス」山下健太がスパ・ウェザーの洗礼を受ける

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ル・マン/WEC | WEC:SC中のスピンは「自分のミス」山下健太がスパ・ウェザーの洗礼を受ける

 8月13〜15日、WEC世界耐久選手権第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースがベルギーのスパ・フランコルシャンで行なわれ、TGR WECチャレンジドライバーの山下健太が乗り込むLMP2クラスのハイクラス・レーシング33号車オレカ07・ギブソンはクラス5位でチェッカーを受けた。その後、チームメイトの搭乗時間不足などに対するペナルティを受け、最終結果はクラス7位となっている。

 木曜朝にサーキット入りした山下は、2月の第5戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ以来となるチームメンバーと久々に再会すると、さっそくエンジニアやチームメイトらとコースを歩いて1周。前週に同じくスパで開催されたヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に参戦していたアンデルス・フィヨルドバッハやエンジニアからは、縁石の使い方やマシンセットアップの方向性、路面情報などが伝えられた。

 木曜午後4時半から始まったフリープラクティス1回目は、山下とマーク・パターソンのコース習熟を目的とし、まずはフィヨルドバッハがクルマを確認したあと、山下が7周を走行。その後山下とパターソンで交互にステアリングを握り、90分のセッションを終えた。

「コースはすぐに覚えましたが、オー・ルージュは本当にすごいですね。みんなからすごい、すごいというのは聞いていたんですけど、1周目走った時に目が回りました」とこの日の走行を終えた山下。

「レースをしていてあんな感覚になったのは初めての経験です。クルマはかなりオーバーステアが強い感じですね」

 金曜朝9時30分から11時まで行なわれたフリープラクティス2回目では、予選と決勝に向けた走行を開始。山下はこのセッションでニュータイヤを試したあと、燃料を積んで決勝を想定したクルマのバランスを確認した。

「クルマはリヤのコーナーダンパーのスプリングレートを下げて昨日よりかなり柔らかくなり、キャンバーも減らしてありました。それでもクルマは軽くても重くてもまだオーバーステア気味です。とくに高速コーナーが全開でいけてないのは解決したいです」

「あと新品タイヤのグリップのピークも感じることができませんでしたので、内圧とかを調べてもらっています」

 金曜午後2時から1時間のフリー走行3回目は、セッション中盤から山下が新品タイヤでの予選シミュレーションを行なう予定だったが、コースの側溝が外れるアクシデントにより赤旗が提示され、結局山下は計測することができなかった。

 午後6時半から行なわれたLMP予選は山下とフィヨルドバッハが担当。2番目にアタックした山下はセクター2までは順調に来たものの、セクター3でトラフィックに引っかかり、コンマ6秒以上をロス。ハイクラス・レーシングはクラス6番手からスタートすることとなった。

「トラフィックがなければ余裕で2分3秒台に入っていたと思うので悔しいです」と予選後の山下。

「クルマはリヤが不安定だったので完璧とは言えなかったですが、フリー走行の時よりは若干タイヤのピークを感じることができました」

 山下の予選アタックについてレースエンジニアは「予選までにケンタが新品タイヤで走れた周回数は6周ぐらいしかない。トラフィックがなかったら経験があるドライバーと同じタイムは出ていたんだから、文句なしのラップだったと思う。(前戦から変更となった)ミシュランタイヤの使い方もつかめてきたんじゃないかな」と分析する。

■「あまりにも危険」と急遽スタートドライバーを山下に変更


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