ACO(フランス西部自動車クラブ)は8月25日、9月19~20日に決勝が予定されている第88回ル・マン24時間レースの暫定エントリーリストを更新した。出場台数は7月17日に発表されていたリストの60台から59台へと減少。また、スーパーGT・GT500クラスのポイントリーダーでもある関口雄飛が、ル・マン24時間デビューを飾ることが明らかとなった。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、通常の6月開催から9月へと延期された2020年のル・マン24時間レース。暫定エントリーリストは当初、62台+リザーブで構成されていたが、7月20日時点で60台・リザーブなしへと変更されていた。
エントリーを取り消すこととなったのはLMP2のサンダーヘッド・カーリン・レーシング45号車(ダラーラP217・ギブソン)で、これによりチェティラー・レーシング47号車が唯一のダラーラユーザーとなった。
このほか、TBCとなっていたドライバーの多くが正式にリストに名を連ねていたり、LMP2・LMGTEアマクラスを中心にいくつかのチームではドライバーの変更もされている。
LMP2のドラゴンスピードUSAでは、フェリックス・ローゼンクヴィストに代わり、ランガー・バン・デル・ザンデが登録された。
また、リシャール・ミル・レーシングチームのキャサリン・レッグもELMSテスト時のクラッシュの影響かエントリーを取り消しており、TBCとなっている。このほか、LMGTE Amの78号車プロトン・コンペティションの3人目のドライバーがTBCとなっており、ドライバー未発表はこの2枠のみとなった。
日本勢ではLMP1クラスにTOYOTA GAZOO Racingからエントリーする小林可夢偉と中嶋一貴、LMP2のハイクラス・レーシング33号車をドライブする山下健太のWECフル参戦組に加え、既報のとおりLMP2のユーラシア・モータースポーツを山中信哉がドライブし、ル・マンデビューを飾る。
またLMGTEアマクラスにMRレーシング枠からエントリーすることを先日発表したCARGUY RACINGの木村武史、ケイ・コッツォリーノがリストに記載されているほか、同チームの3人目としてなんと関口雄飛がエントリーすることが明らかとなった。
CARGUYは「オール日本人」トリオでの参戦を明言しており、「GT500やスーパーフォーミュラに参戦する日本人のトップドライバーを起用する予定」としていたが、これが関口だったことになる。
1987年生まれの関口は、過去に欧州でフォーミュラ・マスターズに参戦、さらには2016-2017シーズンにアジアン・ル・マン・シリーズにランボルギーニ・ウラカンGT3で出場した経験があるが、海外の長距離耐久レースへの本格参戦はこれが初となる。
ル・マン・デビューを飾る関口がどんな走りを見せてくれるのか。日本のファンとしては、楽しみがひとつ増えたと言っていいだろう。
■2020ル・マン24時間 暫定エントリーリスト LMP1
No | WEC | Team | Nationality | Car | Driver | Tyre |
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1 | W | レベリオン・レーシング | CHE | レベリオンR13・ギブソン | B.セナ N.ナト G.メネゼス |
MI |
3 | レベリオン・レーシング | CHE | レベリオンR13・ギブソン | R.デュマ N.ベルトン L.デルトラス |
MI | |
4 | バイコレス・レーシングチーム | AUT | エンゾCLM P1/01・ギブソン | T.ディルマン B.シュペングラー O.ウェッブ |
MI | |
6 | W | チームLNT | GBR | ジネッタG60-LT-P1・AER | M.シンプソン G.スミス C.ダイソン |
MI |
7 | W | トヨタ・ガズー・レーシング | JPN | トヨタTS050ハイブリッド | M.コンウェイ 小林可夢偉 J-M.ロペス |
MI |
8 | W | トヨタ・ガズー・レーシング | JPN | トヨタTS050ハイブリッド | S.ブエミ 中嶋一貴 B.ハートレー |
MI |