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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.10.19 18:06
更新日: 2020.10.20 00:59

IMSA第9戦:白熱しすぎた首位争い。共倒れに乗じWTRキャデラックが逆転優勝

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ル・マン/WEC | IMSA第9戦:白熱しすぎた首位争い。共倒れに乗じWTRキャデラックが逆転優勝

 北米スポーツカーシリーズ、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の第9戦プチ・ル・マンが10月17日、アメリカ・ジョージア州のロード・アトランタで行われ、決勝の10時間レースをデイトナ24時間ウイナーである、コニカミノルタ・キャデラックDPi-V.R(ウェイン・テイラー・レーシング)の10号車キャデラックDPi-V.R(ランガー・バン・デル・ザンデ/ライアン・ブリスコー/スコット・ディクソン組)が制した。

 新型コロナウイルスの影響でスケジュールの大変更を余儀なくされているシリーズがロード・アトランタを訪れるのは今季2度目。9月にワトキンスグレンの代替地として6時間レースが行われた同地において、今回はさらに4時間長い“オリジナル”の10時間レースが実施された。

 レースは定刻12時40分、予選でフロントロウのワン・ツーを固めたアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車と7号車アキュラARX-05が好スタートを決め、そのまま序盤戦をリード。その後方からウィレン・エンジニアリング・レーシング(アクション・エクスプレス・レーシング)の31号車キャデラックDPi-V.R、マツダモータースポーツの77号車マツダRT24-Pの2台が迫る展開で進んでいく。

 しかしスタートから5時間を迎える直前、表彰台圏内を走っていた77号車マツダがGTカーと接触してクラッシュ。また、ほぼ同じタイミングで6号車アキュラもアクシデントに遭遇して順位を落としてしまう。
 
 この2台の脱落により首位争いは7号車アキュラと31号車キャデラックに絞られるかたちとなり以降、この2台が3番手以下を引き離しつつ、順位を入れ替えながら接近戦を演じていく。
 
 日没後のレース終盤となっても両者は一歩も引かず、ついにテール・トゥ・ノーズ状態で最後のピットストップを迎えた。同時ピットとなったこのルーティンで早さをみせたのは7号車アキュラで、2番手から首位に浮上する。
 
 しかし、ピットアウトからわずか数周後にはピポ・デラーニ駆るキャデラックがコース上でオーバーテイクを決めて再逆転に成功する。レースは残り9分、最後まで続くと思われた優勝争いは、リッキー・テイラーの7号車アキュラがキャデラックを交わそうと勝負を仕掛けた際に起きた接触によって幕切れに。
 
 ターン6で発生したこのアクシデントによって31号車キャデラックはアウト側に弾かれ、タイヤバリアにクラッシュ。7号車アキュラもスピンを喫してタイムを失ってしまう。車両回収のためすぐさまフルコースコーションが出されると、セーフティカーの背後を走る新たなレースリーダーは3番手につけていた10号車キャデラックとなった。
 
 フィニッシュまで残り6分というタイミングでリスタートが切られたものの、直後にローレンス・ファントール駆る912号車ポルシェ911 RSR(ポルシェGTチーム)がクラッシュしたため再度SCが出動。結局そのままチェッカーとなり10号車キャデラックが開幕戦デイトナ以来、今季2度目の優勝を飾った。

 総合2位は7号車アキュラ、3位に僚友6号車アキュラが続き、4位がマスタング・サンプリング・レーシング/JDCミラー・モータースポーツの5号車キャデラックDPi-V.R。31号車キャデラックはトップから2周遅れの5位となっている。

2020年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第9戦プチ・ル・マン スタートシーン
2020年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第9戦プチ・ル・マン スタートシーン
ウィレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.R
ウィレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.R
優勝した10号車キャデラックDPi-V.Rの(左から)ライアン・ブリスコー、ランガー・バン・デル・ザンデ、スコット・ディクソン
優勝した10号車キャデラックDPi-V.Rの(左から)ライアン・ブリスコー、ランガー・バン・デル・ザンデ、スコット・ディクソン

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