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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.11.15 11:49
更新日: 2020.11.15 11:58

世界タイトル獲得の可夢偉「ドライバーだけで成し遂げられた記録ではない」/WEC最終戦バーレーン

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ル・マン/WEC | 世界タイトル獲得の可夢偉「ドライバーだけで成し遂げられた記録ではない」/WEC最終戦バーレーン

 11月14日、バーレーン・インターナショナル・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦となる第8戦バーレーン8時間レースが行なわれ、トヨタGAZOO Racingの7号車TS050ハイブリッドがポール・トゥ・ウィン。マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペスが2019/20シーズンのWECドライバーズタイトルを獲得した。

 8号車TS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー)は2位に入り、TS050ハイブリッドにとってのラストレースをワン・ツー・フィニッシュで締めくくった。

・7号車TS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)
決勝結果 : 1位, 263周、ピットストップ10回、グリッド:1番手、ベストラップ:1’42.637

・8号車TS050 ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー)
決勝結果 : 2位 (トップと1’04.594差), 263周、ピットストップ10回、グリッド:2番手、ベストラップ:1’42.833

 過去2回、ル・マン24時間レースで苦渋を味わった7号車が、今大会、ポールポジションから着実に263周を走り抜き、ついに悲願のチャンピオンを獲得した。

 ディフェンディングチャンピオンのブエミと一貴の2名とハートレーが組んだ8号車は、首位から64秒差の2位で続き、チームにとって完璧な結果となるワン・ツー・フィニッシュを果たした。

 今回のバーレーン8時間レースは、トヨタが2012年より参加してきた耐久レースの歴史に残るLMP1の時代に幕を下ろすレース。この9年間(8シーズン)でチームは64戦を戦い、29勝と26のポールポジション、24のファステストラップ、そして3回のチームとドライバーダブルタイトルを獲得している。

 この9年の間に、燃料消費率は35%改善し、ル・マンでのラップタイムは10秒更新。TS050 ハイブリッドと共にチームは耐久レースの新たな一時代を築き、サルト・サーキットでのコースレコードタイムを記録。

 2016年にデビューしたTS050ハイブリッドは、延べ11人のドライバーにより34戦を戦い、ル・マン3連覇を含むWEC戦19勝と16のポールポジション、15のファステストラップを記録している。

 今季のWEC最終戦となったバーレーン8時間レースは、2台のTS050ハイブリッドによる、レースの勝利とワールドチャンピオンをかけての争いとなったが、7号車は8号車に対し1周あたり0.54秒のサクセス・ハンディキャップを得て有利な状況で臨んだ。

 コンウェイがスタートを担当した7号車は、首位を守り、可夢偉、ロペスへとドライバーを交代しながら着実に後続を引き離していった。8号車はブエミがスタートを担当し、ハートレー、一貴とともに懸命に7号車を追うが、サクセス・ハンディキャップの影響で厳しい戦いとなった。

 レースが半分を過ぎた頃、2台の差は75秒ほどに開いていたが、ピットレーン入口のデブリ除去のためにセーフティカーが導入され、この差は一気に縮まった。一貴、そしてブエミが首位の7号車へのプレッシャーをかけていくも、ロペスからコンウェイへとつないだ7号車は再びリードを拡げていく。

 レース残り2時間の時点で、2台のタイム差は予断を許さない30秒ほどとなっていたが、最後の1時間ではその差は1分に広がり、最終ドライバーを担当した可夢偉が、263周を走破しトップでフィニッシュラインを通過。この瞬間、7号車の3人が世界チャンピオンを勝ち取った。8号車は一貴が2位でのチェッカーを受け、5ポイント差でランキング2位となった。

 2019/20シーズンのWECは砂塵の中で幕を閉じたが、すでに2021シーズンへ向けた準備は始まっている。チームは来年3月19日に開催されるセブリング1000マイルレースでのデビューに向けて、新たなハイパーカー規定に則った車両での耐久テストを今後数カ月間にわたって行なう予定だ。

 最終戦を終えた村田久武チーム代表と、6人のドライバーのコメントは以下のとおり。

WECのワールドタイトルを決め、レース後の記念写真撮影に臨むトヨタGAZOO Racing
WECのワールドタイトルを決め、レース後の記念写真撮影に臨むトヨタGAZOO Racing

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