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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.11.17 07:00
更新日: 2020.11.17 10:26

AFコルセのギャンブル成功。終盤の逆転劇でピエール・グイディ戴冠/GTWCヨーロッパ最終戦

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ル・マン/WEC | AFコルセのギャンブル成功。終盤の逆転劇でピエール・グイディ戴冠/GTWCヨーロッパ最終戦

 SROモータースポーツ・グループが運営するGTワールドチャレンジ・ヨーロッパの2020年シーズン最終戦、第8戦ポール・リカール1000kmが11月15日、フランスのポール・リカール・サーキットを舞台に行われ、AFコルセの51号車フェラーリ488 GT3(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/トム・ブロクビスト/コム・レドガー組)が劇的な逆転勝利を収めた。

 先月末に行われた第7戦トタル・スパ24時間から3週間、“第3波”とみられる新型コロナウイルスの流行が欧州で猛威を振るなか、南仏ポール・リカールで6時間に及ぶシーズン戦いの火蓋が切られた。

 現地12時40分に迎えた決勝レースではフロントロウに並んだ2台のフェラーリの内、2番手グリッドからスタートした51号車のブロンクビストが好ダッシュを決め、トニ・バイランダー駆るポールシッターの72号車フェラーリ488 GT3(SMPレーシング)を攻略してトップに躍り出る。

 しかし約20分後、今度は予選3番手から順位を上げてきた163号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(エミール・フレイ・レーシング)がブロンクビストに襲いかかり、これをオーバーテイク。この直後から51号車はペースが上がらなくなり、12号車ポルシェ(GPXレーシング)などにも交わされ5番手まで順位を落としてしまう。

 レース中盤に入ると予選8番手から順調にポジションを上げてきたGPXレーシングがトップに立ち、2番手につける63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(オレンジ1・FFFレーシング)に対してじわじわとギャップを広げていく。

 レース開始から4時間後、4回目のピットストップを終えた51号車フェラーリが63号車ランボルギーニを逆転し2番手に浮上する。自身のタイトルが掛かるピエール・グイディは5時間目のスティントで、同じくチャンピオン候補の12号車ポルシェとの差を12秒から7秒に縮めてみせるが、それ以上は詰まらない。
 
 一進一退の攻防が続くなか、チェッカーまで残り45分となったところで12号車が最後のピットへ。これに対してAFコルセは5分ほどピットインのタイミングを遅らせて51号車をピットに呼び戻す。
 
 ドライバーはそのまま。しかしチームはタイヤ2本交換のギャンブルに打って出る。この作戦でライバルよりも8秒早くピットアウトしたフェラーリが最終スティントでふたたびトップに浮上した。

 とはいえ51号車フェラーリと12号車ポルシェの差は1秒以内という大接戦。勝ったほうがチャンピオンという状況のなか、トップ2台による息詰まる戦いはファイナルラップまで続いた。

2020年GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第8戦ポール・リカール1000km スタートシーン
2020年GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第8戦ポール・リカール1000km スタートシーン
12号車ポルシェ911 GT3 R
12号車ポルシェ911 GT3 R

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