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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.12.15 07:15
更新日: 2020.12.15 10:31

IGTCキャラミ:8時間リードのホンダ、豪雨に泣く。BMW優勝でファーフス&キャツバーグが戴冠

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ル・マン/WEC | IGTCキャラミ:8時間リードのホンダ、豪雨に泣く。BMW優勝でファーフス&キャツバーグが戴冠

 今年2月、オーストラリア・バサーストで開幕した2020年シーズンのIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ。その最終戦『キャラミ9時間』が12月12日、南アフリカのキャラミ・グランプリ・サーキットで行われ、ワーケンホルスト・モータースポーツの34号車BMW M6 GT3が総合優勝。シェルドン・ファン・デル・リンデとともにマシンを優勝マシンをシェアした、アウグスト・ファーフスとニッキー・キャツバーグがドライバーズタイトルを獲得した。

 2019年シーズンと同様にシリーズのフィナーレイベントとして開催されたキャラミ9時間。昨年は豪雨によるピット冠水の影響でレースが短縮終了となったが、2020年も終盤の雨がドラマを引き起こした。
 
 10日(木)に幕が上がったイベントではチーム・ホンダレーシングの30号車ホンダNSX GT3が走り始めから速さをみせ、11日(金)の予選でポールポジションを獲得する。IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で活躍するマリオ・ファーンバッハーとランガー・バン・デル・ザンデ、そして日本でお馴染みのベルトラン・バゲットの3名が乗り込むNSXは、迎えた12日(土)の決勝でもスタート直後から他を圧倒するスピードを披露し、そのままハーフウェイを超え7時間経過時点でもトップを維持していた。
 
 しかし、フィニッシュまで残り90分強というタイミングでサーキットに大粒の雨が落ち始める。雨が日没後の路面を濡らしていくなか、スピンアウトする車両が現れフルコースイエロー(FCY)が導入されると、トップを走るNSXはFCY下でピットに戻りウエットタイヤを装着してコースに復帰する。

 一方、その後方につけていたワーケンホルストを含むライバルの一部は、このタイミングでドライバー交代を含むフルサービスを行う。これが勝負の分かれ目に。その後レースは残り1時間08分の段階でリスタートが切られるが、まもなく激しい雷雨とスピン車両が出たことでふたたびFCYが出される。

スタートから8時間過ぎまでレースを支配したNSX GT3だったが……。
スタートから8時間過ぎまでレースを支配したNSX GT3だったが……。

 トップを走る30号車NSXはこのタイミングで再度ピットに戻り、給油とドライバー交代を実施。その後、レギュレーションが定める最大スティント時間の65分に従うため他チームも最後のピットストップを行っていくが、リスタート前にフルサービスを行っていたワーケンホルストのBMW、アウディスポーツ・チームWRTの32号車アウディR8 LMSなどはホンダよりも短い時間でピットアウトが可能となったことから最終盤にして順位が入れ替わることに。

 最後の1時間は大雨が続いたことでFCYが解除されず。最終的にはセーフティカー先導でのチェッカーとなり、8時間過ぎにトップに立ったワーケンホルストの34号車BMWが優勝。WRTの32号車アウディが総合2位となり、GPXレーシングの12号車ポルシェ911 GT3 Rが3位に。スタートから約8時間にわたってレースを支配した30号車NSXは悔しい4位となった。

 この結果、ドライバーズランキングは第2戦インディアナポリス8時間と合わせて年間2勝を挙げたファーフスとキャツバーグがアール・バンバー、ローレンス・ファントールらポルシェ勢を逆転して2020年シーズン王者に輝いた。一方、マニュファクチャラー選手権は全4戦すべてでポイントを獲得したポルシェが、76ポイントで2位となったBMWに24点差をつけてシリーズチャンピオンを獲得している。

2020年IGTC第4戦キャラミ9時間のスタートシーン
2020年IGTC第4戦キャラミ9時間のスタートシーン
アウディスポーツ・チームWRTの32号車アウディR8 LMS
アウディスポーツ・チームWRTの32号車アウディR8 LMS
GPXレーシングの12号車ポルシェ911 GT3 R
GPXレーシングの12号車ポルシェ911 GT3 R
2年連続で雷を伴う豪雨に見舞われたキャラミ9時間
2年連続で雷を伴う豪雨に見舞われたキャラミ9時間
優勝を喜ぶワーケンホルスト・モータースポーツの一同
優勝を喜ぶワーケンホルスト・モータースポーツの一同
5位となったアウディスポーツ・チーム・カー・コレクションの44号車アウディR8 LMS
5位となったアウディスポーツ・チーム・カー・コレクションの44号車アウディR8 LMS
ワークスラストレースとなったベントレー・チームMスポーツは8号車コンチネンタルGT3が9位でレースを終えた。7号車はマシントラブルでリタイアに。
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