レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.12.17 06:57
更新日: 2020.12.16 20:12

ポルシェ、プロトタイプカーレース復帰に際しLMDh車両のカスタマー供給にも意欲

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ル・マン/WEC | ポルシェ、プロトタイプカーレース復帰に際しLMDh車両のカスタマー供給にも意欲

 12月15日にLMDh規定でのスポーツカーレース復帰をアナウンスしたポルシェは、2023年のプログラム開始後にLMDhマシンをカスタマーチームに供給することに興味を持っている、と同社のファクトリーモータースポーツ部門の責任者であるパスカル・ズーリンデンは述べている。

 ポルシェが行うプロトタイプレースプログラムの詳細はまだ確認されていないが、ズーリンデンはSportscar365に対し、ポルシェはファクトリベースのメインプロジェクトに加えて、顧客向けのクルマの生産を目指していると語った。

 同氏のコメントはアウディのモータースポーツ責任者を務めるユリウス・シーバッハと同様のもので、シーバッハもまたワークスプログラム用とプライベーターであるカスタマーチーム用、両方のクルマを導入したい考えであることをSportscar365に伝えている。

「1980年代、90年代のポルシェモータースポーツの歴史を見てみると、カスタマーチームがトップクラスに存在し、ワークスチームと戦い最大のレース(ル・マン)で勝利を収めることさえ当たり前の光景だった」とズーリンデン。

「ポルシェが勝てば私たちはハッピーだ。だから今回のプロジェクトでは我々の伝統的なDNAに戻ることができる」

「LMP1と比べてマシンの構造がシンプルでコストが低いため、チームがレーストラックにマシンを持ち込むのは簡単だと思う」

ALMSアメリカン・ル・マン・シリーズなどで活躍したポルシェRSスパイダー
ALMSアメリカン・ル・マン・シリーズなどで活躍したポルシェRSスパイダー

 ポルシェのLMDhマシンはWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権というふたつのシリーズにフル参戦することが可能となるが、2017年限りでLMP1クラスから退いたドイツメーカーが両シリーズにワークス体制で参戦するかどうかは決まっていない。

「IMSAとWECで同じマシンを走らせることができるため、私たちはプロトタイプレースに復帰することにした。そして我々は2023年に両方の選手権にフルシーズンエントリーするつもりだ」

 どちらもファクトリープログラムになるのか、という質問に対してズーリンデンは「それはまだ評価中だ。ワークスプログラムでも、ワークスとしてカスタマーをサポートする体制でも可能である」と述べた。

 また、同氏はメーカーのプログラムとカスタマーの努力がミックスされる可能性があることで、トップカテゴリーに相当数の台数が加わることを期待しているという。

「今後6カ月の間にビッグネームが登場することを期待している。自動車メーカーの数が多ければ多いほど良い。LMDhはプライベートチームにも総合優勝を争うチャンスを与えるからね」

「10台から15台がグリッドに並べば、良いレースをするのには充分な数だと考えている。だが、それがもっと大きくなる可能性もある」

「我々はこのコンセプトに確信を持っている。何年もの間、IMSAのDPiクラスは最高レベルのレースがコストを抑えながらできることを証明してきた。現在のモータースポーツは、コスト効率を最大限に高めることが求められている」

「LMDhのコンセプトによって、ポルシェはブランドのDNAである耐久レースを継続的にアピールすることができる。すべてがフィットしているんだ」

■次のページへ:まもなくシャシーパートナーが決定


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース