1月31日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースの決勝レースがフィニッシュを迎え、コニカミノルタ・アキュラARX-05の10号車アキュラARX-05(リッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキ/アレクサンダー・ロッシ/エリオ・カストロネベス組)が総合優勝を飾った。
北米スポーツカーレースの最高峰シリーズのハイライトであると同時に、世界三大耐久レースのひとつに数えられるデイトナ24時間(ロレックス24・アット・デイトナ)。5クラス計49台が出走したレースは晴天の下、30日15時40分(日本時間31日5時40分)にスタートが切られ、序盤はキャデラック勢がトップを争う展開となった。
小林可夢偉(アリー・キャデラック・レーシング/48号車キャデラックDPi-V.R)の活躍もみられた日没後、レース中盤に入るとここにコニカミノルタ(ウェイン・テイラー・レーシング)のアキュラが割って入り、スタートから12時間のハーフウェイを総合首位で通過する。
スタートから15時間後、コーションからのリスタート時に4番手から2番手へ順位を上げた可夢偉が、首位を走るランガー・バン・デル・ザンデの01号車キャデラックDPi-V.R(キャデラック・チップ・ガナッシ・レーシング)に仕掛ける。
しかし、ターン1で並んだ両車はコーナー進入時に接触。インを締められた格好となった48号車キャデラックはスピンを喫し5番手に順位を落としてしまう。
その後、夜明けまでは比較的落ち着いたレース展開が続くが、このなかでポールシッターのウェレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.Rにミッショントラブルが発生する。31号車はピット裏ガレージでの修復を余儀なくされ、マスタング・サンプリング/JDCミラー・モータースポーツの5号車キャデラックDPi-V.Rに続いて優勝争いから脱落することになった。
レース開始から21時間後、可夢偉が3度目の出番を迎え2番手で10号車アキュラを猛追するなか、01号車キャデラックが右リヤタイヤをパンクさせスローダウン。これによって散らばったデブリを回収するため、コーションが導入される。
このコーションで一時は3ラップダウンになっていた55号車マツダRT24-P(マツダモータースポーツ)がリードラップに復帰。さらに2番手へと浮上し、優勝争いに加わっていく。
そのマツダを含め5台に絞られたトップ争いは最終盤、早めのピット戦略をとった01号車キャデラックと可夢偉駆る48号車キャデラックがアンダーカットを成功させ、10号車アキュラを逆転し、さらに55号車マツダ、マイヤー・シャンク・レーシング・ウィズ・カーブ・アガジャニアンの60号車アキュラARX-05の前へ。
しかし、23時間25分を過ぎて迎えた各車最後のピットイン後は10号車アキュラがふたたび首位に立つ。これにバン・デル・ザンデ駆る01号車キャデラックが僅差で続き、チェッカーまで残り20分の時点で2台のギャップは0.2秒にまで縮まる。
だが逆転優勝を狙うチップ・ガナッシ・レーシングに悪夢が。レース残り8分、01号車の右リヤタイヤがふたたびパンク。このアクシデントによって01号車は優勝はおろか、表彰台の権利をも失ってしまった。