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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.03.31 14:42
更新日: 2021.03.31 14:43

アキュラ、2023年に向けLMDhのデザイン・スタディを進行中。チームはル・マンに興味も「IMSAが最優先」

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ル・マン/WEC | アキュラ、2023年に向けLMDhのデザイン・スタディを進行中。チームはル・マンに興味も「IMSAが最優先」

 ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)社長のデイビッド・ソルターズは、2023年のデビューを目指しLMDhプログラムを推進しているアキュラが、現在はデザイン・スタディの段階へと入っていると語った。

 2021年1月にLMDhへの参入を正式表明したアキュラは、ACOフランス西部自動車クラブとIMSAが共同で取り組んでいるグローバルなプラットフォームに対し、ポルシェ、アウディとともに、コミットを表明しているマニュファクチャラーである。

 テド・クラウスからHPDの社長職を引き継いだソルターズによれば、まだ発表されていないシャシー・パートナーと、社内のアキュラ・デザインチームにおいて、プログラムは進行中だという。

「膨大なデザイン・スタディがある」とソルターズはSportscar365に語っている。

「しかし、物事は前進しなければならない。良いレーシングカーを作ろうとするなら、新しいレーシングカーを作るための要素を理解する必要がある」

「デザイン・スタディは進行中だが、すぐに前進し、コミットを開始する必要がある。マシンを構成するパーツのいくつかは、短いリードタイムでは完成しないからね」

 ハイブリッド・パワートレーンや、新しいシャシーなど、新規則の要素について理解することで、開発プログラムに新しいダイナミクスが追加された、とソルターズは述べている。

「ハイブリッド・パワートレーンには、多くの関心と学びがある。どのように相互作用し、どのように制御するかについて、考える必要がある」とソルターズ。

「(ハイブリッド・パワーの)制御は我々次第なので、事実上、やるべきことがたくさんあるんだ」

「完全に新しいクルマとなるから、シャシー・コンストラクターにも多くの作業がある」

「ご存知のように、HPDはエンジニアリングに関与している。そのため我々は空力も担当しており、アキュラ・スタイリングがCFD、エアロ、風洞のテストを支援している」

「我々には、HPD独自のエアロダイナミシストがいる。スタイリング、エアロなど、考えられるすべてのことをやっている」

現在、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにアキュラARX-05で参戦しているマイヤー・シャンク・レーシング
現在、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにアキュラARX-05で参戦しているマイヤー・シャンク・レーシング

 アキュラARX-05で4年間のDPiの経験があり、そのなかではタイトルも獲得したが、とりわけマニュファクチャラーの関与のレベルを考慮すると、LMDhへの参入計画はほとんど白紙から始まっている、とソルターズは言う。

「そもそも我々はこの種のマシンでアメリカでレースをしているので、とくに難はない」とソルターズ。

「ここのトラックはヨーロッパとはかなり異なるが、激しい競争になるだろう」

「だがそれは何を望み、なぜレースをするのかという話だ。そしてシリーズをサポートし、(新しいクラスが)作られるのを目の当たりにするのは素晴らしい」

「IMSAは非常に賢明だ。彼らは賢い選択をし、とてもよくオーガナイズされている。テクニカル・ワーキンググループとシム・ワーキンググループに参加できて嬉しいよ。彼らは賢明なやり方で取り組んでいる」

「我々は、ポルシェとアウディと戦うつもりだ。素晴らしい会社だよ。スポーツカーレースの次なる偉大な黄金時代が来るだろう。私はそう望んでいる」

「4つ、ないしは5つのメーカーと12台のクルマをグリッドに着けることができれば、とてもエキサイティングなものとなるだろう」

 ソルターズはまた、アキュラのLMDhプログラムにおいてはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でのプログラムが“最優先事項”であり、ル・マン24時間レースへの参戦は多くの要因に依存する、と述べている。

 現在、DPiクラスで複数年契約を結んでいるウェイン・テイラー・レーシングと、マイヤー・シャンク・レーシングはいずれもル・マンにマシンを持ち込むという強い野心を表明している

「アキュラは北米のブランドであるため、主にIMSA、LMDh、およびアメリカ市場においてレースすることに重点を置いている」とソルターズは説明している。

「その後は、チームがやりたいこと、アキュラがやりたいこと、そして日本側がやりたいこと次第だ」

「だが、そこにはいくつかの良い機会があると思うので、何が起こるか見てみることにしよう。それは進歩になる。まず最初は素晴らしいアキュラLMDhを作って提供すること、そしてアメリカでうまくやることだ」

「それが最優先事項だ。その後に何が起こるか? 何とも言えないね」

現在、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにアキュラARX-05で参戦しているウェイン・テイラー・レーシング
現在、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにアキュラARX-05で参戦しているウェイン・テイラー・レーシング


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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