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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.04.23 18:50
更新日: 2021.04.24 02:00

目指すは新車GR010ハイブリッドのデビューウイン。トヨタ、WEC新時代の開幕戦スパに挑む

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ル・マン/WEC | 目指すは新車GR010ハイブリッドのデビューウイン。トヨタ、WEC新時代の開幕戦スパに挑む

 WEC世界耐久選手権の新しい時代が2021年からスタートする。その幕開けは5月1日の今季第1戦スパ・フランコルシャン6時間レースだ。このレースで“ハイパーカー”時代を戦う新車『トヨタGR010ハイブリッド』をデビューさせるTOYOTA GAZOO Racingは、ディフェンディングチャンピオンとしてシリーズの王者防衛とル・マン4連覇、そして開幕戦でのデビューウインに挑戦する。

 グループC、それに続くLMPの後継カテゴリーとして誕生し昨シーズンまでスポーツカーレースの頂点に君臨し続けたLMP1に代わり、今シーズンのWECはル・マン・ハイパーカー(LMH)という新規定の下にハイパーカークラスが設けられ、新たな時代を迎えることになった。

 そんなWECにはトヨタとスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスが2021年最初のマニュファクチャラーとして参戦し、今季に限りLMP1カーを走らせるアルピーヌが3社目のライバルとして参加し、同じクラスを戦っていく。なお、2023年以降にはこれにプジョーとフェラーリが加わり、かつてのライバルであるアウディとポルシェも相互参戦が可能なLMDhカーを用いて参加する可能性がある。

 シリーズ2連覇、ル・マン24時間レース3連覇中のトヨタは、LMHをトップクラスとするこの新時代に向けて新型マシンを開発。今年1月、トヨタGR010ハイブリッドと名付けられた、まったく新しいハイパーカーを発表した。

 その名のとおりハイブリッドシステムを搭載するGR010ハイブリッドだが、最大1000馬力を発揮した先代のLMP1カー『トヨタTS050ハイブリッド』とは多くの部分で異なる。

 例えば、前輪を駆動するのモーターのアシストは120km/h以上でしか利用できず、最高出力も3.5リットルV6ツインターボエンジンと合わせて680PSに制限されているのだ。その一方で燃料消費の制限が撤廃されており、最高速度がこれに影響されることがなくなった。

 この他、車両サイズの大型化や162kgの重量増などにともないドライバーたちは、これまでとは異なる操作を要求されることになる。トヨタGR010ハイブリッドをシェアするドライバーラインアップは昨シーズンから変わらず。世界選手権タイトルを獲得したマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペスがチャンピオンカーの7号車に、ル・マン3連覇中の8号車にはセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドレン・ハートレーが乗り込む。

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