更新日: 2021.05.05 13:46
チーム・ペンスキーがポルシェ・ワークスとしてWEC&IMSAに参戦。2023年からLMDhで
ポルシェは5月4日、チーム・ペンスキーをパートナーとして、LMDhカテゴリーにおけるグローバルなファクトリー・プログラムを実施すると発表した。2023年からWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に、“ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ”として、それぞれ2台のLMDh車両を送り込む。
LMDhは現在IMSA最高峰カテゴリーで採用されているDPiの次期規定であり、IMSAとACOフランス西部自動車クラブとのコラボレーションにより、WECのハイパーカークラスにも参戦可能となる。ポルシェは2020年の12月に、このカテゴリーでスポーツカーレースに復帰することを表明していた。
今回発表された複数年契約は、ロジャー・ペンスキー、ポルシェ会長のオリバー・ブルーメ、ポルシェの研究開発部門のエグゼクティブ・ボードメンバーであるマイケル・シュタイナー博士によって署名された。
「今日は我々ペンスキーの組織全体にとって、誇るべき日である」とロジャー・ペンスキーは述べている。
「我々は60年以上にわたって、トラック上あるいは我々のビジネスにおいて、ポルシェを代表してきた。我々がともに味わってきたヘリテージと成功は、我々の歴史を通して比類なきものである」
「ポルシェとともにグローバルなレースプログラムを構築し、将来にわたって勝利と選手権を競い始めることが待ちきれない」
ポルシェのブルーメは次のように付け加えた。
「チーム・ペンスキーとともにこのパートナーシップを作り上げることができて嬉しく思う」
「ポルシェ・モータースポーツの歴史のなかで初めて、我々の会社は世界でふたつの大きな耐久シリーズで競うグローバルチームを手にすることになる」
「この目的のため、我々は大西洋の両側にチームの拠点を置く」
「これにより、ル・マン、デイトナ、セブリングといったレースで総合優勝を収めるために必要な、最適な体制を築くことができる」
ポルシェとペンスキーの最後の協業は、2009年にグランダム・シリーズで実施された1年間のDP(デイトナ・プロトタイプ/DPiの前身)となるが、2006〜2008年のアメリカン・ル・マン・シリーズでは、ポルシェRSスパイダーで3年連続のLMP2タイトルを獲得している。これは、ポルシェ・モータースポーツのボスであるフリッツ・エンツィンガーによれば、「現在へと続くインパクト」を残したという。
ペンスキーにおける近年のスポーツカーレース・プログラムとしては、ウェザーテック選手権でのアキュラDPiとのジョイントが挙げられる。2年連続タイトルを含む3年間の参戦を経て、2020年にプログラムは終了していた。
「チーム・ペンスキーは、モータースポーツにおいてほぼ比類のないサクセスストーリーで名を馳せてきた」とエンツィンガーは語っている。
「だが、現在までの長い勝利のリストのなかには、ル・マンという名が欠落している」
「2023年には、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツとしてこの成功を達成できることを願っている」
「それは、サルト・サーキットにおけるポルシェの20回目の総合優勝を意味する。夢の実現だ」
ポルシェ・モータースポーツは、ノースカロライナ州ムーアズビルにあるペンスキーの本社からチームの本拠を運営し、WECのコンポーネントに対してはヨーロッパにも拠点を置く予定だ。