5月17日、WEC世界耐久選手権は来月13日にポルトガル、アルガルベ・サーキットで初開催される2021年シーズン第2戦ポルティマオ8時間レースの暫定エントリーリストを発表し、4クラス合計33台が出走することを明らかにした。
このフィールドには先週、デビュー戦のドライバーラインアップを確認したスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスのハイパーカー1台と、最多14台がエントリーしているLMGTEアマクラスにケッセル・レーシングのフェラーリ488 GTEエボが加わることなどが含まれている。
最高峰カテゴリーのハイパーカークラスで、トヨタとアルピーヌのライバルとなるグリッケンハウス・レーシング。このアメリカのチームはノンハイブリッド・ハイパーカー、グリッケンハウス007 LMHの1台をシリーズに初投入する。
既報のとおり、その709号車グリッケンハウスのドライバーに指名された元フォードGTドライバーのライアン・ブリスコーとリチャード・ウエストブルックは、2016年のシリーズチャンピオンであるロマン・デュマとチームを組むことになった。
一方、CARGUY Racingとジョイントするケッセル・レーシングのフェラーリには、2022年のLMHデビューに向けて動くプジョーと契約を交わしたミケル・イェンセン、シルバーランクドライバーのデビッド・フマネッリ、そして日本のジェントルマンドライバーである木村武史が乗り込む。
2020年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズGTEクラスでシリーズ2位となったスイスのチームは、ポルティマオでのレースを8月のル・マン24時間レースに向けた準備に組み込む予定だ。
また暫定エントリーリストでは、LMGTEプロクラスに参戦するポルシェワークスが走らせる2台のポルシェ911 RSR-19に第3ドライバーが追加されるなど、事前にアナウンスされていたドライバーラインアップの調整が確認できる。
LMP2クラスでは、デトロイト行われるIMSAウェザーテックスポーツカー選手権第4戦との日程重複により、フィリペ・アルバカーキとランガー・バン・デル・ザンデがそれぞれのチームでポール・ディ・レスタとルイ・デレトラズに置き換えられる。両者の交代は事前に宣言されていた。
ル・マンウイナーのロイック・デュバルも両シリーズの日程が重なる影響を受けており、彼が所属するリアルチーム・レーシングの70号車オレカ07・ギブソンのドライバー欄のひとつはTBAの表示がなされている。
反対に開幕戦スパをイギリス国内シリーズとのバッティングで欠場したオリバー・ウェッブは、このポルティマオでWECに復帰予定。チームオーナーのミロスラバ・コノプカと未発表の3人目とともにARCブラティスラバの44号車リジェJS P217・ギブソンをドライブする。