WEC世界耐久選手権は7月18日にイタリアのモンツァで行なわれる2021年第3戦モンツァ6時間レースの暫定エントリーリストを、5月31日付けで発表した。ル・マン24時間レース前最後のイベントとなるモンツァには、38台のマシンがエントリーしている。
現行のWECが2012年に開始されてから、2017年にシーズン前の“プロローグ”テストが開催されたことはあったが、モンツァでレースが行なわれるのは2021年が初となる。
モンツァでは、今季ここまでエントリーしていなかったリシ・コンペティツィオーネ、リナルディ・レーシング、インセプション・レーシングの参戦などにより、今季最大となる38台がグリッドに並ぶ。なお、第1戦スパは35台、6月13日に開催される第2戦ポルティマオは32台という参加台数になっている。
ハイパーカークラスでは、第2戦をスキップするグリッケンハウスの708号車がエントリー。これによりグリッケンハウス・レーシングは新型ル・マン・ハイパーカー『007 LMH』の2台体制となるが、2台・6名のドライバーラインアップは明らかにされておらず『TBA』となっている。
オプティマム・モータースポーツがオペレートするGT3のレギュラーチーム、リナルディとインセプションは、ともにフェラーリ488 GTE EvoでLMGTEアマクラスに参戦する。リシ・コンペティツィオーネはオレカ07・ギブソンでLMP2クラスへの参戦となる。
リナルディとインセプションは、8月に控えるそれぞれにとってのル・マン・デビューに備えることとなる。リシはLMGTEプロで複数回の参戦を経て、初めてオレカ07・ギブソンを走らせる。
モンツァではもう1台、AFコルセが61号車フェラーリ488 GTE EvoをLMGTEアマクラスに追加。サイモン・マンとクリストフ・ウルリッヒがこれまでに指名された2名のドライバーとなっている。ル・マン24時間のリザーブリストでは、マンとウルリッヒと並んでセルゲイ・シロトキンの名が記されているが、モンツァのエントリーリストにシロトキンの名前はない。
フェラーリはホームレースとなるモンツァで、LMGTEプロ、アマ合わせて11台もの488 GTE Evoを走らせることになる。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権デトロイト戦出場のため第2戦ポルティマオを欠場するフィリペ・アルバカーキ、レンガー・バン・デル・ザンデ、ロイック・デュバルらは、モンツァではそれぞれのLMP2チームに戻ることになる。
このほか、LMP2クラスのリシャール・ミル・レーシング・チーム1号車オレカ・ギブソンではこれまでタチアナ・カルデロン、ソフィア・フローシュとともにエントリーしてきた、ベイスク・フィッセールの名がリストから外れ、2名のみのエントリーとなっている。
また、LMP2クラスで唯一リジェJS P217を走らせるARCブラティスラバの44号車では、1名のドライバーが確定していない。