今季、LMP1に代わる最高峰カテゴリー“ハイパーカー”が導入されたWEC世界耐久選手権。その第2戦となる『ポルティマオ8時間レース』が、6月11〜13日にかけて、ポルトガル南部に位置するポルティマオ（アルガルベ国際サーキット）で開催される。
もともと2020年内に発表されていた当初のカレンダーでは、2021シーズンは3月にアメリカ・フロリダ州のセブリングで開幕を迎える予定だった。しかし新型コロナウイルス感染拡大に関連する渡航・輸送などの面からアメリカでの開催が困難となり、シリーズはセブリングに代わって4月2〜4日にポルティマオで開幕戦を開催することを1月にアナウンスしていた。
このカレンダーは3月に入ってさらなる改訂が決定。ポルティマオ戦は6月に移動し第2戦となり、5月のスパ・フランコルシャンで開幕するスケジュールとなった。現在のところ、これが最新版の2021年カレンダーとなっている。
ポルティマオでのWECのレース開催は、今回が初となる。ただしテストでは頻繁に使用されるトラックであるほか、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのレースなどはこれまでも開催されており、走行経験のあるドライバー、データを蓄積しているチームは多い。
今回のレースで最注目の存在と言えるのが、新型ル・マン・ハイパーカー（LMH）『グリッケンハウス007 LMH』をデビューさせるアメリカのスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスだ。すでに第1戦でデビューウインを遂げているトヨタGAZOO Racingの新型LMH、『トヨタGR010ハイブリッド』との直接対決で、そのパフォーマンスが明らかとなる。
日本勢としてはトヨタの7号車で小林可夢偉、8号車で中嶋一貴がエントリー。さらに今季、日本籍チームとしてLMGTEアマクラスを戦うDステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRから星野敏と藤井誠暢が参戦するほか、ケッセル・レーシングとのジョイントにより、CARGUYレーシングを率いる木村武史も57号車フェラーリ488 GTE Evoで参戦する。
ポルティマオ戦の決勝は、セブリングで予定されていた1000マイルレースと同等に扱われる、8時間の長丁場となる。
レース結果に対して付与されるポイントは、2021年WEC競技規則15.3.1により、6時間レースの約1.5倍。すなわち1位38ポイント、2位27ポイント、3位23ポイント……といった形となる。
サーキットの基本データやレースウイークのタイムスケジュール、TV放送予定などは以下のとおり。なお、現地と日本の間には8時間の時差がある。
■イベント正式名称
8 Hours of PORTIMAO
■サーキット＆イベントデータ
・名称：アウトドロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルベ
・全長：4,653m
・コーナー数：15
・レース距離：8時間
・併催レース：GT Cup
■エントリーリスト
■タイムスケジュール（6月8日現在）
※日本時間（現地時間）
・6月11日（金）
23：15～24：45（15：15～16：45） フリープラクティス1
・6月12日（土）
17：35～19：05（9：35～11：05） フリープラクティス2
22：00～23：00（14：00～15：00） フリープラクティス3
26：00～26：10（18：00～18：10） LMGTE予選
26：20～26：30（18：20～18：30） HYPERCAR＆LMP2予選
・6月13日（日）
19：00～27：00（11：00～19：00） 決勝
■TV放送／映像配信予定
6月12日（土）
25：50～27：40 予選（J SPORTS オンデマンド）
6月13日（日）
18：30～27：30 決勝（J SPORTS 3）
18：30～28：30 決勝（J SPORTS オンデマンド）
■ライブタイミング＆ストリーミング
・FIA WEC公式ページ
https://www.fiawec.com/
