ポルトガル南部のポルティマオ近郊に位置するアルガルベ国際サーキットで6月12日に行なわれたWEC世界耐久選手権第2戦ポルティマオ8時間レースの公式予選で、トヨタGAZOO Racing(TGR)のGR010ハイブリッドは8号車が2番グリッド、7号車が3番グリッドを獲得した。
開幕戦スパを制したセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレーの8号車GR010ハイブリッドは、ハートレーのアタックによりチェッカー目前にタイムを更新し、トップのアルピーヌ・エルフ・マットミュート36号車アルピーヌA480・ギブソンからわずか0.094秒おくれの1分30秒458をマーク。
ディフェンディング・チャンピオンであるマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペスの7号車GR010ハイブリッドはコンウェイがアタックし、トップと0.176秒差で3番手となった。
今回のレースではGR010ハイブリッドに26kgの最低重量増加、および最高出力と使用可能エネルギー制限という性能調整が施された。これにより、TGRは同じカテゴリーのアルピーヌ、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスだけでなく、LMP2クラスの車両とも僅差のラップタイムで争うこととなった。
10分間のハイパーカー&LMP2クラス予選は、目まぐるしく順位が入れ替わるものとなった。
ニュータイヤを装着してコースインした7号車のコンウェイは、最初に残したタイムがトラックリミット違反により抹消。オールドタイヤでアタックした8号車コンウェイは、上位タイムに届かずこの時点では5番手となっていた。その後、2周のアタックを経てコンウェイが2番手にポジションアップした。
セッションの残り時間が少なくなっていくなか、2台のGR010ハイブリッドはいったんピットへと戻り、ニュータイヤへと交換。最後の一発アタック、ハートレーはチェッカーを受ける最終ラップで自身のベストラップを更新、7号車をかわして2番手に浮上した。コンウェイはここでのベストラップ更新はならず、3番手で予選を終えた。
8時間の決勝レースは、現地時間13日(日)11時(日本時間19時)にスタートが切られる。なお、トヨタにとって今回のポルティマオ戦は、1983年の富士1000kmレースにグループCカーでデビューして以来、100戦目のメモリアルレースとなる。
第2戦の予選アタックを担当した2名のドライバーのコメントは、以下のとおりだ。