2020年シーズンのFIA-F2選手権でミック・シューマッハーに次ぐランキング2位となったカラム・アイロットが8月21~22日、フランスで行われるル・マン24時間レースにデビューし、LMGTEアマクラスを戦うアイアン・リンクスのフェラーリ488 GTE Evoをドライブする。
現在アルファロメオF1のリザーブドライバーを務めているアイロット。彼はアイアン・リンクスのチーム代表兼ドライバーであるアンドレア・ピッチーニに代わって80号車フェラーリのドライバーを務める予定だ。
22歳のアイロットがル・マンに出場するのは今回が初めて。このイギリス人ドライバーは、今月末にベルギーで開催されるトタルエナジーズ・スパ24時間レースで24時間レースへのデビューを果たすが、そこから1カ月も経たない内に2度目の耐久レースを迎えることになる。
彼は今年初めに、フェラーリワークスがサポートを行うアイアン・リンクスからスポーツカーレースに初参加。ファナテックGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのエンデュランスカップに登場した。今月29日から8月1日にかけて開催されるスパ24時間についても、同チームからのエントリーとなっている。
スパ24時間を含め、GTワールドチャレンジで使用されるのはフェラーリのGT3カーだが、ル・マンでは同じフェラーリ488ベースながら、より強力なレーシングマシンである488 GTE Evoを初めて走らせることになるアイロット。彼はWEC世界耐久選手権第4戦としてカレンダーに組み込まれる伝統の1戦で、マッテオ・クレッソーニ、リーノ・マストロナルディと80号車フェラーリのステアリングをシェアする。
アイロットは今年4月、Sportscar365に対し「F1のフル参戦が第一の目標であるものの、フェラーリが2023年のWECに向けてル・マン・ハイパーカー(LMH)を開発していることを考えると、今がスポーツカーレースに参加する『良いタイミング』である」と語った。
今回アナウンスされたル・マン初参戦について、このイギリス人ドライバーは「アイアン・リンクスとフェラーリの一員としてル・マン24時間レースに参加できることになったのは、本当に名誉なことだ。このチャンスを断ることは到底できなかった」と述べている。
「そこではイギリス人ドライバーが活躍する素晴らしい伝統があり、僕自身もル・マンの歴史に貢献することを目指しているんだ」