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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.08.20 05:25
更新日: 2021.08.20 08:11

“最速男”小林可夢偉が圧巻のタイム。初優勝狙う7号車トヨタがポール獲得/ル・マン24時間

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ル・マン/WEC | “最速男”小林可夢偉が圧巻のタイム。初優勝狙う7号車トヨタがポール獲得/ル・マン24時間

 8月19日、“世界三大レース”のひとつに数えられるル・マン24時間レースのポールシッターを決める予選セッション、ハイパーポールがフランス、ル・マンのサルト・サーキットで行われ、小林可夢偉駆るTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタGR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が第89回大会のポールポジションを獲得した。

 昨年のル・マンで初採用され、今大会でも引き続き実施されることになったシュートアウト方式の予選。このハイパーポールでは、ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定に基づく新たな最高峰カテゴリーのハイパーカークラスをはじめ、LMP2、LMGTEプロ、LMGTEアマの4クラスで前日の予選を生き残った各クラス上位6台のマシンを対象に、タイムアタックによってカテゴリー内のグリッド順位、および総合ポールポジションを決定する。

 日没後わずかな明かりが残るル・マンの現地21時、気温19度、路面温度25度のなか30分間のセッションがドライコンディションでスタートすると、事前にピットレーンに並んだ全23台が一斉にトラックになだれ込んでいく。

第89回ル・マン24時間レースのポールポジションを獲得した7号車トヨタGR010ハイブリッド
第89回ル・マン24時間レースのポールポジションを獲得した7号車トヨタGR010ハイブリッド

 最高峰のハイパーカークラスでは全車が2周目にアタックを行い、このなかで可夢偉がステアリングを握る7号車トヨタが3分23秒900をマークして暫定トップに立つ。

 さらに、FP3のクラッシュから復活した8号車トヨタGR010ハイブリッドが、ブレンドン・ハートレーのドライブで3分25秒133を記録。暫定2番手につけ早くもトヨタ勢がワン・ツーを築き、3分26秒475というタイムを記録した708号車グリッケンハウス007 LMH以下のライバルたちをリードする。

 この直後のセッション開始から8分後にインディアナポリスで、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSR-19がクラッシュを喫する。このアクシデントによって赤旗が提示され、セッションタイムは残り22分17秒でストップした。

 タイヤバリアの修復完了後にセッション再開されると、ふたたび各車がアタックに向かう。暫定首位の可夢偉は赤旗前のタイムとほぼ同等のタイムでホームストレートに戻ってくるも、0.023秒のプラスでタイム更新ならず。一方、僚友ハートレーは3分24秒195まで自己ベストを縮めることに成功した。

 また、暫定3番手につけるオリビエ・プラの708号車も自己ベストを更新すると、その直後、ニコラ・ラピエール駆る36号車アルピーヌA480・ギブソンが3分26秒015で3番手を奪う。

 しかし、グリッケンハウスもこれに応戦。3分25秒996というタイムで再逆転するが、ラピエールも3分25秒574を記録してみたびの逆転。708号車は最終盤に自己ベストを更新し3分25秒805まで迫るが、反撃ここまで。初参戦のル・マン予選は総合4番手となった。僚友709号車グリッケンハウス007 LMHは、ロマン・デュマのドライブで3分26秒931というタイムを記録し総合5番手につけた。

 この結果、ル・マンのレコードホルダーである可夢偉が2019、20年大会に続き、3年連続で“最速の称号”を獲得することとなり、僚友8号車と並んでフロントロウを独占。トヨタに5年連続となるポールポジションをもたらした。また、チームメイトのコンウェイにとっては初優勝に一歩近づくバースデープレゼントとなっている。

ハブオート・レーシングの72号車ポルシェ911 RSR-19
ハブオート・レーシングの72号車ポルシェ911 RSR-19

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