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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.08.31 12:01
更新日: 2021.08.31 12:21

小林可夢偉、2022年のデイトナ参戦を熱望。トヨタの動向次第で“最後の挑戦”となる可能性

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ル・マン/WEC | 小林可夢偉、2022年のデイトナ参戦を熱望。トヨタの動向次第で“最後の挑戦”となる可能性

 2度のデイトナ24時間ウイナーである小林可夢偉は、TOYOTA GAZOO Racingがル・マン・ハイパーカー(LMH)のトヨタGR010ハイブリッドを将来のIMSAに持ち込まない場合、2022年の“ロレックス24・アット・デイトナ”が「最後の挑戦」になる可能性があるため、来年のエントリーを確実なものにしたいと考えている。

 今月21~22日に行われたレースを制し、ル・マン24時間ウイナーとなった可夢偉。彼は近年、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕戦に出場しており、2019年と翌20年にはウェイン・テイラー・レーシングの10号車キャデラックDPi-V.Rをドライブしてデイトナでの連覇を果たした。

 また、2021年シーズンはデイトナ24時間に加え、セブリング12時間とワトキンスグレン6時間、プチ・ル・マン(ロード・アトランタ10時間)の長距離レース4イベントからなる“ミシュラン・エンデュランスカップ”にも、アクション・エクスプレス・レーシングの48号車キャデラックDPi-V.Rのクルーとして参戦している。

 可夢偉はSportscar365に対し、フロリダのエンデューロに戻ることを希望しているが、LMDhやLMH規定のクルマでIMSAとWEC世界耐久選手権のトップカテゴリーに参入するメーカーが続々と現れる現在の状況のなかでは、2023年以降の出場が可能かどうか分からないと語った。

 WECのオーガナイザーであるACOフランス西部自動車クラブとIMSAによるプロトタイプカテゴリーのコンバージェンス(収束、収斂の意)の実現は、北米シリーズを戦っているいくつかのブランドがWECやル・マンでトヨタのライバルになることを意味する

 前述のとおり近年、可夢偉はキャデラックのDPiマシンのステアリングを握ってきたが、このアメ車ブランドも先日LMDhへの参入、ならびにWECとIMSAでのプログラム実施をアナウンスした。つまり、2023年からはトヨタのライバルメーカーになる予定だ。

 TOYOTA GAZOO Racngヨーロッパ(旧TMG)は、IMSAの主要レースでトヨタGR010ハイブリッドを走らせることを「当然、検討する」と表明している。しかし可夢偉は、もしその可能性が実現しない場合、来年のデイトナが最後のチャンスになると認識している。

「絶対にデイトナに戻りたい」とWECディフェンディングチャンピオンである可夢偉は述べた。

「将来何が起こるか分かりません。2023年にはLMDhとル・マン・ハイパーカーが一緒にレースをすることになっています。僕はトヨタのドライバーなのでIMSAのレースに(他メーカーのクルマ)で参加するのは来年が最後になるかもしれない」

「問題は契約です。トヨタでハイパーカーを運転し、他のメーカーでアメリカでLMDhをドライブしているとしたら、彼らにとってはハッピーではないかもしれません」

「なので来年が最後の挑戦になるかもしれないと思っています。そうなった場合はとても残念です。その後もデイトナに戻ってくることができれば間違いなく幸せです。IMSAのレースはとても楽しいです。あの場所のレースは本当にクールですから」

「あそこで働く人たちが好きです。彼らはモータースポーツに対してとても情熱を持っています。観客としてサーキットに行っても、見るべきレースがたくさんあります」

2019年から2020年にかけて、日本人ドライバーとして初めてデイトナ24時間連覇を飾った小林可夢偉(右)
2019年から2020年にかけて、日本人ドライバーとして初めてデイトナ24時間連覇を飾った小林可夢偉(右)

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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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