9月12日、アメリカ・カリフォルニア州のウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第9戦の決勝レースが行われ、ウェイン・テイラー・レーシングの10号車アキュラARX-05(リッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキ組)がポール・トゥ・ウイン。今季3勝目をマークした。
選手権リーダーとしてモントレーにやってきたウェイン・テイラー・レーシング(WTR)は決勝前日、土曜日に同地で行われた予選で最速タイムを記録し、決勝スタートグリッド最前列を確保。2番手にはマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)の60号車アキュラARX-05が続き、フロントロウを2台のアキュラが独占した。
迎えた2時間40分の決勝レースでもこの2台が優勝を争う展開となる。スタート直後、GTDクラスのアクシデントにより1回目のフルコースコーションが導入され、約10分後にリスタート。10号車と60号車アキュラのワン・ツーにチップ・ガナッシ・レーシングの01号車キャデラックDPi-V.R、ウィレン・エンジニアリング・レーシングの31号車が続いていく。
スタートから35分過ぎ、選手権タイトルを争う31号車キャデラックやマツダ・モータースポーツの55号車マツダRT24-P、01号車キャデラックよりもややタイミングを遅らせてトップを走る10号車アキュラがピットへ向かう。
これに対して60号車アキュラはさらにスティントを引っ張り、スタートから56分後に1回目のルーティンピットを済ませる。これで2番手からクラス最後尾にまわったMSRだが、ライバルチームが2度目のピットインを行うと一転トップに浮上する。
さらに60号車が2度目のピットインでフルサービスを行った後、各車が2時間目を前に最後のピットに入ると、ピンク×ブラックカラーのアキュラは10号車アキュラの約20秒前方でレースをリードする立場となった。
しかし、首位のMSRは前戦ロード・アメリカと同様に燃費の問題に直面する。コーションが出ることによって成功率が増すこの作戦をとるなかで、期待した状況に恵まれなかったのだ。フィニッシュまで燃料を待たせるため、デイン・キャメロンからステアリングを引き継いだオリビエ・プラは燃費走行を余儀なくされる。
ペースを落とさざるを得ない60号車に対し、オーソドックスな3ストップ作戦をとった10号車アキュラのテイラーは1周ごとにその差を詰め、約20秒あったギャップは20分で1秒差に。
フィニッシュまで残り25分、MSRのアキュラに追いついた10号車はバックマーカーが絡んだタイミングでこれを交わして首位に返り咲くと、そのままトップフィニッシュを飾った。